日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究期間 : 2011年 -2013年
代表者 : 岩城 正宏; 山下 哲生; 川瀬 篤史
ジクロフェナク (DF)の肝障害発現に関わる機能タンパク質として,CYP2C9, UGT2B7, MRP2およびMRP3を取り上げ,siRNAにより各タンパク質機能を低下させた。実験には,ラット初代培養肝細胞を用い,機能タンパク質とDFおよびDFのグルクロン酸抱合体 (DF-Glu)の細胞内蓄積と毒性との関連を評価したところ,MRP2ノックダウンでMRP3ノックダウン細胞に比べ細胞内にDF-Gluが蓄積することが明らかとなった。また,DF-Gluが蓄積したMRP2ノックダウン細胞で細胞障害が認められ,MRP2の遺伝的欠損ラットではその傾向が顕著であった。