日髙 健 (ヒダカ タケシ)

  • 産業理工学部 経営ビジネス学科 教授/学部長
Last Updated :2024/05/29

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    沿岸域の利用と管理、特に最近では「里海」をマネジメントするための組織や仕組みについて研究しています。また、商店街、漁村など地域活性化を進めるための組織や仕組みを研究しています。

研究者情報

学位

  • 博士(水産学)(東京水産大学)
  • 経営学修士(MBA)(神戸大学大学院経営学研究科)

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J-Global ID

プロフィール

  • 1980年7月 福岡県庁入庁
    1998年3月 福岡県庁退職
    1998年4月 近畿大学農学部採用 専任講師
    2003-2004年 オーストラリア・クインズランド大学在外研究
    2007年4月 近畿大学産業理工学部 准教授
    2011年4月 近畿大学産業理工学部 教授
    2011年10月 近畿大学産業理工学部 経営ビジネス学科長
    2012年10月 近畿大学産業理工学部 学部長補佐


    2020年10月 近畿大学大学院産業理工学研究科 研究科長


    2022年10月 近畿大学産業理工学部 学部長


     

研究キーワード

  • 沿岸域管理   里海   水産経営学   水産経済学   Fishries Economics   

現在の研究分野(キーワード)

    沿岸域の利用と管理、特に最近では「里海」をマネジメントするための組織や仕組みについて研究しています。また、商店街、漁村など地域活性化を進めるための組織や仕組みを研究しています。

研究分野

  • 環境・農学 / 環境政策、環境配慮型社会 / 沿岸域管理
  • ライフサイエンス / 水圏生産科学 / 水産経営学

経歴

  • 2022年10月 - 現在  近畿大学産業理工学部学部長
  • 2011年04月 - 現在  近畿大学産業理工学部Faculty of Humanity-Oriented Science and Engineering教授
  • 2020年10月 - 2022年09月  近畿大学大学院産業理工学研究科研究科長
  • 2012年10月 - 2018年09月  近畿大学産業理工学部Faculty of Humanity-Oriented Science and Engineering学部長補佐
  • 2011年10月 - 2012年09月  近畿大学産業理工学部Faculty of Humanity-Oriented Science and Engineering経営ビジネス学科長
  • 2007年04月 - 2011年03月  近畿大学産業理工学部Faculty of Humanity-Oriented Science and Engineering准教授
  • 2001年04月 - 2007年03月  近畿大学農学部Faculty of Agriculture助教授
  • 1998年04月 - 2001年03月  近畿大学農学部Faculty of Agriculture専任講師

学歴

  • 2005年04月 - 2008年03月   神戸大学大学院   経営学研究科   現代経営学専攻(MBA)
  • 1988年04月 - 1996年03月   慶應義塾大学   経済学部
  • 1976年04月 - 1980年03月   九州大学   農学部   水産学科

所属学協会

  • 地域農林経済学会   日本水産学会   日本沿岸域学会   漁業経済学会   地域漁業学会   

研究活動情報

論文

書籍

  • 婁, 小波; 中原, 尚知; 原田, 幸子 (海洋科学); 高, 翔 (担当:分担執筆範囲:第3章 遊漁船業の展開と利用調整)東海教育研究所 2024年03月 ISBN: 9784924523432 xx, 325p
  • 水面上の生命
    日高健; 分担訳; スヴェイン・イェントフト; 李銀姫; 浪川珠乃 (担当:共訳範囲:3.なぜ、漁業に社会科学が必要か?)スヴェイン・イェントフト TBTI GLOBAL 2022年08月 ISBN: 9781777320256
  • 日高健 (担当:単著範囲:)農林統計協会 2022年02月
  • In the Era of Big Change: Essays about Japanese Small-Scale Research
    Takeshi Hidaka (担当:分担執筆範囲:5. Fisheries Policy Reform, pp.42-57; 6.The Satoumi Concept, pp.49-57)TBTI Global Publication Series, St. John's, NL, Canada 2020年07月
  • 柳 哲雄 (担当:分担執筆範囲:沿岸海域の多段階管理システム(240-254ページ))農林統計協会 2019年03月 ISBN: 4541042819 367
  • Ecological Economics and Social-Ecological Movements Sciencie, policy and challenges to global processes in a troubled world
    Uehara Takuro; Hidaka Takeshi (担当:分担執筆範囲:Study of the contribution of sustainability indicators to the development of sustainable coastal zones - a systems approach. Western Japan)UAM-Xochimilco 2019年
  • Tetsuo Yanagi ed. (担当:分担執筆範囲:5.7 MULTI-LEVEL MANAGEMENT SYSTEM OF THE COASTAL SEA, pp.181-188)Elsevier 2019年
  • GLOBAL CHANGE IN MARINE SYSTEMS; Integrating Natural, Social and Governing Responses
    日髙 健 (担当:分担執筆範囲:第9章 長崎県による大村湾の自発的な沿岸域管理の事例分析)ルートリッジ 2017年
  • 里海と沿岸域管理ー里海をマネジメントする
    日髙 健 (担当:単著範囲:)農林統計協会 2016年03月
  • 変わりゆく日本漁業ーその可能性と持続性を求めて
    日髙 健 (担当:分担執筆範囲:第13章、第22章)北斗書房 2014年08月
  • 「里海」としての沿岸域の新たな利用
    日髙 健 (担当:分担執筆範囲:3章、6章、9章)恒星社厚生閣 2010年11月
  • 世界のマグロ養殖
    日髙 健 (担当:単著範囲:)農林統計協会 2010年09月 
    世界のマグロ養殖業の実態を分析するとともに、主要生産国におけるマグロ養殖業のビジネスシステムを比較分析し、持続的なマグロ養殖業を構築するための要件を抽出した。
  • 水産物ブランド化戦略の理論と実践-地域資源を価値創造するマーケティング
    婁小波; 日髙 健; 波積真理 (担当:共著範囲:)北斗書房 2010年07月 
    水産業活性化の手段として注目されている水産物ブランド化の理論を整理するとともに、先行事例を分析し、実践的な課題を提示する。
  • 養殖マグロビジネスの経済分析, 主要生産国におけるマグロ養殖業のビジネスシステム
    日髙 健 (担当:共著範囲:)成山堂 2008年03月 
    主要生産国におけるマグロ養殖業の生産状況とビジネスシステムを整理し、比較分析することにより、持続的な経営を行うためのビジネスシステムの要件について明らかにした。
  • 都市と漁村ー新しい交流ビジネスー
    日髙 健 (担当:単著範囲:)成山堂 2007年03月 
    漁村の特徴を整理し、漁村地域における新しい産業のあり方を経営学の手法を通して検討し、交流事業をプラットフォームにした事業コンプレックスの構築の必要性と仕組みを提起した。
  • TAC制度下の漁業管理
    日高健 (担当:分担執筆範囲:第5章)農林統計協会 2005年
  • 漁業経済研究の成果と展望
    成山堂 2005年
  • 日本沿岸域学会編『沿岸域環境事典』
    共立出版 2004年
  • 都市と漁業ー沿岸域利用と交流ー
    成山堂 2002年

講演・口頭発表等

  • ノリ養殖漁場の賃貸借問題が提起する漁業管理の現代的課題  [通常講演]
    日髙 健
    漁業経済学会第57回大会 2010年05月 漁業経済学会 漁業経済学会第57回大会
     
    福岡県有明海におけるノリ養殖漁場で発生していた漁場賃貸借問題の発生過程について分析し、賃貸借を発生させた経済的合理性について検討した。
  • 直接取引による水産物地域流通再編の取組み―イオンとJFしまねの取組みを中心に―  [通常講演]
    日髙 健
    地域漁業学会第51回大会 2009年11月 下関水産大学校 地域漁業学会第51回大会
     
    大手量販店のイオンと県単独漁協のJFしまねによる水産物の直接取引の内容を分析し、水産物の地域流通の再編を引き起こしている状況を提起した。
  • 地域資源管理システムとしての里海の要件  [通常講演]
    日髙 健
    水産学会2009年度春期大会シンポジウム 2009年03月 東京海洋大学 水産学会2009年度春期大会シンポジウム
     
    海洋基本法・海洋基本計画によって提起された「里海」を支える制度と社会科学的な特徴について明らかにした。
  • 日本沿岸域管理の現状と課題  [通常講演]
    日髙 健
    2008年度上海海洋大学・東京海洋大学国際学術シンポジウム 2008年12月 上海海洋大学 2008年度上海海洋大学・東京海洋大学国際学術シンポジウム
     
    日本における沿岸域と管理の制度および利用と管理の特徴を整理するとともに、新たな概念である「里海」の有効性と課題と論じた。
  • Comparison of bluefin tuna fisheries management, tuna aquaculture and their  [通常講演]
    日髙 健
    The 5th World Fisheries Cogress 2008年10月 パシフィコ横浜会議センター The 5th World Fisheries Cogress
     
    主要国におけるマグロ養殖業のビジネスシステムを比較し、マグロ養殖業のビジネスシステムを構成する要素を抽出した。
  • Comparison of the business system composing the tuna aquaculture industry in the world  [通常講演]
    日髙 健
    The 5th World Fisheries Cogress, Tuna Sattelite Symposium 2008年10月 パシフィコ横浜会議センター The 5th World Fisheries Cogress, Tuna Sattelite Symposium
     
    主要国におけるマグロ養殖業のビジネスシステムの変化を、流通市場の変化と対応させてとらえた。
  • 需給ともに不確実な産業のビジネスシステムと経済主体間関係  [通常講演]
    日髙 健
    組織学会2008年度研究発表大会 2008年06月 神戸大学 組織学会2008年度研究発表大会
     
    マグロ養殖業が需給ともに不確実な変動を緩和するためのビジネスシステムについて、その特徴を検討した。
  • マグロ養殖管理システムの国際比較  [通常講演]
    日髙 健
    漁業経済学会第54回大会 2007年06月 東京海洋大学 漁業経済学会第54回大会
     
    主要国におけるマグロ養殖業のビジネスシステムを、経済主体間の関係から分析し、その特徴を明らかにした。
  • ミナミマグロ養殖事業が持つビジネスシステムの特徴  [通常講演]
    日髙 健
    漁業経済学会第53回大会 2006年06月 東京海洋大学 漁業経済学会第53回大会
     
    オーストリアの養殖ミナミマグロを対象とした養殖マグロ事業のビジネスシステムを価値連鎖の考え方を用いて分析した。

MISC

受賞

  • 2020年03月 日本海洋工学会 JAMSTEC中西賞
     ネットワーク・ガバナンスによる沿岸域多段階管理の試案 
    受賞者: 日高健
  • 2019年07月 日本沿岸域学会 日本沿岸域学会論文賞
     ネットワーク・ガバナンスによる沿岸域多段階管理の試案 
    受賞者: 日高健
  • 2017年07月 日本沿岸域学会 出版・文化賞
     里海と沿岸域管理:里海をマネジメントする 
    受賞者: 日髙 健
  • 2011年09月 日本沿岸域学会 出版・文化賞
     「里海」としての沿岸域の新たな利用 
    受賞者: 日髙 健
  • 2009年01月 読売新聞 筑豊賞
     
    受賞者: 日髙 健
  • 2003年 漁業経済学会賞
     JPN
  • 2003年 地域漁業学会賞
     JPN
  • 2001年 地域漁業学会 奨励賞(中楯賞)
     JPN

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2027年03月 
    代表者 : 上原 拓郎; 日高 健
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 上原 拓郎; 日高 健
     
    研究代表者は,播磨灘沿岸域管理の現状整理,沿岸域住民が求める望ましい播磨灘の姿の検討,そして里海概念の整理を行った.第一に,播磨灘沿岸域管理の現状を整理するため,兵庫県でのヒアリング,資料収集等を実施した.第二に,オンラインアンケートを実施し,望ましい播磨灘の姿を,生態系サービスの概念を用いて明らかにした.住民が望ましい播磨灘の姿についてイメージを持っているとは考えにくいため,播磨灘の19種類の生態系サービスについて説明をしたのち,各生態系サービスについて,現状から改善したほうが良いか,減少しても良いか等について尋ねた.これにより,最適な姿ではなく,現状から望ましい姿への方向性を明らかにした.加えて,生態系サービスの供給にはトレードオフがあることから,ベストワーストスケールを用いて,19種類の生態系サービスの相対的重要性を明らかにした.第三に,里海概念を整理し,論文を執筆した. 研究分担者は,改正瀬戸内海環境保全特別措置法などの新しい制度的な枠組みの下で,府県単位ならびに府県を超えた海域単位の沿岸域総合管理のためのシステムと管理方策を検討するため,里海や沿岸域総合管理の仕組みに関する文献を整理するとともに,ネットワーク・ガバナンスによる沿岸域の多段階管理システムの考え方を明らかにし,さらにこのシステムに基づく分析フレームワークを策定した(投稿,英文翻訳).事例分析では,このフレームワークに従って,兵庫県の行政(環境,水産),漁協,関係団体の聞取り調査を行うとともに,文献やインターネットで公開された情報を使って兵庫県,岡山県,香川県,徳島県を対象として,ステークホルダー分析の第一段階となるステークホルダーの洗い出しと関心事項の探索を行った.また,この先行事例である大村湾の聞き取り調査も実施した.
  • 環境省:環境研究総合推進費
    研究期間 : 2014年06月 -2020年03月 
    代表者 : 日髙 健
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 日高 健; 太田 貴大; 上原 拓郎
     
    沿岸域管理の先行事例とネットワーク・ガバナンスの理論的検討により、里海づくり・里海ネットワーク・沿岸域インフラ・海域連携という活動で構成される多段階管理システムと分析フレームワークを考案し、大村湾における沿岸域管理について分析評価を行った。また、サステイナビリティ評価のため、コーザルループダイアグラムを用いて管理計画に掲げられた管理指標を評価するとともに、ワークショップによる大村湾に求める恵みの推定と漁業資源のレントの推計を行った。さらに、包括的富指標(IWI)によるサステイナビリティ評価に必要な環境管理活動をフローとした場合のストック指標を検討した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 日高 健
     
    日本では沿岸域総合管理に代わって里海づくりが盛んに行われている。この研究では、沿岸域を持続的に管理するシステムとして多段階管理仮説を構築した。沿岸域管理には、第一段階として市町村と地域住民の協働によるボトムアップ型の地域あげてのアプローチ,第二段階として、そのような里海ネットワーク、第三段階として都道府県によるトップダウン型の全政府あげてのアプローチがある。それらを支援型アプローチで連携させることにより、都道府県の管轄海域を管理することが可能になる。都道府県海域を超える海域では、国が沿岸域インフラの管理を統合し、各海域の状況に合わせて里海や里海ネットワークを構築するのが有効である。
  • 太陽光発電による効率的な供給システムに関する研究
    飯塚市:大学支援補助金
    研究期間 : 2012年08月 -2013年03月 
    代表者 : 日髙 健
  • 地域循環型の再生可能エネルギー供給システムに関する研究
    飯塚市:大学支援補助金
    研究期間 : 2011年08月 -2012年03月 
    代表者 : 日髙 健
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2005年 -2007年 
    代表者 : 日高 健; 小野 征一郎; 鳥居 享司; 山本 尚俊; 中原 尚知; 北野 慎一
     
    マグロ養殖業は、オーストラリア、メキシコ、地中海諸国、日本において行われており、現在では総生産量は約4万トンに達し、重要な産業となっている。クロマグロ養殖業は天然資源に原魚を依存したCapture-based aquacultureであり、天然資源との関わりが強い。さらに、長い価値連鎖のため、経済主体間の関係のあり方が養殖経営に与える影響が大きい。そこで、主要生産国における養殖管理制度と主要業者の経営管理を比較分析し、持続的なマグロ養殖管理のための要件抽出を目的として研究を行った。 漁業資源管理では、オーストラリアが最も緻密な管理を行っており、養殖業者は各自のITQと自国EEZ内での原魚採捕によって優位性を持つ。これに次いで、スペインではマグロ漁業資源管理の強化が進んでいる。メキシコと日本では漁業資源管理の対象となっていない。価値連鎖における経済主体間関係を軸としたビジネスシステムをみると、スペインは生販統合型、オーストラリアは原魚供給確保型、メキシコの二事例は生販統合型と原魚供給確保型、日本は生販統合型である。これらの中では、メキシコ1のシステムが高いパフォーマンスを示しており、メキシコ2がこれに次ぐ。メキシコが有するビジネスシステムの優位性は、経済主体間の連携の強さに基づくものである。生産コストの低さに加え、生販統合による市場情報に応じた生産と出荷の体制は、日本市場における競争優位を確実にする。ただし、高い天然資源の豊度と緩い漁業資源管理に支えられたものであり、脆弱である。 つまり,供給の不確実性に対応するためには、確実な資源管理制度を基盤に、原魚供給確保型と生販統合型の双方の性格を具備したビジネスシステムが必要である。原魚採捕者、養殖業者、流通業者の三者の戦略的提携関係をいかにして構築するか、それを政府がいかに支えるかが持続的な養殖マグロ産業を構築するための要件となる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2001年 -2002年 
    代表者 : 敷田 麻実; 森重 昌之; 日高 健
     
    海岸線を挟んだ海域と陸域を合わせた空間は「沿岸域」呼ばれ、(1)生態系や環境サービスの価値、(2)自然環境や資源を直接消費しないが享受する価値、(3)直接消費することで生み出される生産物の価値、(4)文化を創る存在の価値など多様な価値を持つ環境である。そのためこの沿岸域環境や生態系の持続可能な利用を進めることは、現在はおろか将来世代に対しても重要な課題である。それは米国の沿岸域管理法に代表されるように、持続可能な利用のための管理、沿岸域管理と呼ばれている。 そこで本研究は、歴史的には海を大切にそして有効に利用してきた私たちの文化的・制度的背景を基礎に、沿岸域を今後どのように保全しながら利用してゆくのか、またそれはどうすれば実現できるのか、さらに沿岸域環境の持続可能な利用のための新秩序はどうあるべきかを具体的なケーススタディによって分析した。そして、最近注目されているエコシステムマネジメントや知識創造に関する学際的な議論を通して、新たな沿岸域管理のデザインとその実現に至るまでの「進化の道」を考察した。 本研究では利用者による管理を最終形として、管理が発展する要因を描いたが、日本および海外の各地のケーススタディを進める中で筆者らが注目したのは、管理に関する制度や仕組みの進化である。またその進化を支えているのは、管理にかかわる知識の発展であり、それは学習によって実現するという点である。そこで、サーキットモデルを沿岸域管理の新しいモデル、利用者による管理のモデルとして提案した。 以上、本研究では沿岸域管理の発展過程を分析し、組織が連続した知識創造を進めることで管理が連続的に発展する政策過程モデルを提案した。今までの管理の仕組みが資源や生態系を閉鎖しがちであったのに対して、開放しながら持続可能性を追求することを、管理の仕組みの連続的な創造によって達成してゆくことをこのモデルは示している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2002年 
    代表者 : 池上 甲一; 前潟 光弘; 日高 健; 榎 彰徳; ジン タナンゴナン; 鶴田 格; 山尾 政博; 堀田 忠夫
     
    本研究の目的は、従来型の大資本による生産・貿易方式とは異なるもうひとつの貿易(オルタナティブ・トレード)の社会経済的・環境的意義を解明し、WTOおよびFTAに代表される多国間ないし地域間の自由貿易主義に対する理論的対策の提示を目指すことであった。そのため、平成12年度から14年度にかけてタイ、フィリピン、台湾、ベトナム等を主な事例地として、バナナとエビの生産並びに、それらのオルタナティブ・トレードにかかわる組織の実態を調査し、またヨーロッパにおいてはフェア・トレードの名のもとに取引されている農産物の消費実態を調査した。「バナナ班」については、まず無農薬バナナの輸出を実践するタイ・ラメー郡の農民組合と村落組織に対する調査を実施した。そこでは、最初に日本の生協との提携生産に取り組んだ第1世代の跡継ぎ世代が無農薬バナナの大規模な生産に踏み込んだり、隣の郡こおいて新興の大規模農家を中心に別の組合が設立されるなどのダイナミックな展開が見られる。堆肥の共同生産グループや養海老池の底泥の利用などの動きも見られ、農法レベルにおける環境持続性への関心は高まっている。このほか、フィリピンにおける多国籍アグリビジネスのバナナ生産・輸出の構造を解明し、それと日本のバナナ貿易とのかかわりや価格形成メカニズムを分析した。また、バナナ貿易に関して日本とのかかわりが深い台湾におけるバナナ生産についての現状を明らかにした。 「エビ班」については、タイのスラタニ県で漁協、加工・物流会社に対する調査を行ったほか、台湾、フィリピン、ベトナムにおける養殖エビ生産の歴史と現状を調査した。タイのスラタニ県では中堅の企業家によるエビ生産への活発な投資がみられた。台湾の水産養殖漁家はいろいろと対象魚種を変えながら養殖を続けており、大陸への進出を図るかたわらでタイやベトナムへの技術移転の役割を果たしている。ベトナムでは養殖エビの高価格が水田の養魚池化や近代的企業者の新規参入を招いている。こうしてエビの養殖は営利的・企業的な生産が主流で、環境負荷の軽減を目指すエコシュリンプの生産が始まりつつとはいえ、生産者支援や物流における投資などトータルとしてのオルタナティブ・トレードの方向性はまだ十分に見通せない。それに対して、フェア・トレードの名を冠するコーヒーや紅茶などはヨーロッパ、とくにイギリスでは市場流通の2〜3%を占めるほどに成長しており、オルタナティブ・トレードの市場化を検討すべき段階にきている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1999年 -2000年 
    代表者 : 敷田 麻実; 坂井 恵一; 日高 健; 遠藤 孝夫
     
    沿岸域の自然環境度を評価するために、モーターパラグライダーにより低空からの航空写真を撮影する技術を開発し、そのモニタリングデータからセミマクロGIS(地理情報)データを作成することにより、自然環境の保全度を評価することを目的とした研究を行い下記の成果を得た。 (1)環境モニタリング手法の確立 狭範囲から広範囲にわたる沿岸域環境を効率よくモニタリングするために、DGPSとモーターパラグライダーを用いた環境モニタリング手法を開発した。環境モニタリング手法は、モニタリングの目的と対象物、範囲に応じて撮影に用いるカメラを選択し、撮影範囲から撮影高度を算出するので、目的に応じた解像度の空中写真を取得できた。 (2)モニタリングデータ地図作成 環境モニタリング手法を用いて撮影された空中写真からモニタリングデータ地図を作成した。地図は、ArcView Image Analysisを用いて幾何補正し、そのまま地図化したため、写真に写っている1つ1つの対象物が位置情報を持っており、モニタリングデータ地図から位置を把握できる。 (3)モニタリングデータ管理システム モニタリングデータ地図は、そのままでは、見比べることしかできない。そこで、詳細な変化を見逃さずに観測するために、GISによるオーバーレイで、モニタリングデータの比較を行うモニタリングデータ管理システムを構築した。 (4)植生モニタリング 石川県加賀市片野・塩屋海岸の海浜植物群を事例として、海浜植物群の植生被覆を管理し、季節に伴う変化量の算出した。そして、海浜植物を抽出して管理・解析することで、植生被覆の変化した面積を算出した。加えて、踏査した海浜植物の分布データを用いることで、変化した海浜植物群の種類を明らかにした。
  • Study on the coastal zone utilization and fisheries social function in urban areas

委員歴

  • 1997年   地域漁業学会   理事   地域漁業学会
  • 漁業経済学会   理事   漁業経済学会

その他のリンク

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