藤井 弘章 (フジイ ヒロアキ)

  • 文芸学部 文化・歴史学科 教授
Last Updated :2024/04/25

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    昭和30年代までの民俗(生業、年中行事、食、信仰など)を対象にしています。和歌山県を中心に、沖縄から東北まで対象としています。とくに環境民俗(ウミガメなど)を専門にしています。
  • 報道関連出演・掲載一覧

    <報道関連出演・掲載一覧> ●2023/8/28  毎日放送「よんチャンTV」  幕末に作られて紀伊半島で唯一現存する線香水車を復活するプロジェクトについて ●2022/6/22  毎日新聞  幕末の線香水車の復元について ●2022/6/30  読売新聞  幕末の線香水車の復元について

研究者情報

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研究キーワード

  • 祭祀   食習俗   漁民   供養   ウミガメ   「鵜の山」   民俗画像資料   荘園の現地調査   折口博士記念古代研究所   画像資料データベース   折口信夫   カワウ   森林   コモンズ   鳥獣害   地域環境   民俗学   民俗写真   竹生島   画像データベース   民俗誌   鳥獣被害   荘園景観   坪井洋文   

現在の研究分野(キーワード)

    昭和30年代までの民俗(生業、年中行事、食、信仰など)を対象にしています。和歌山県を中心に、沖縄から東北まで対象としています。とくに環境民俗(ウミガメなど)を専門にしています。

研究分野

  • 人文・社会 / 文化人類学、民俗学
  • 人文・社会 / 日本史
  • 人文・社会 / 社会学

経歴

  • 2017年04月 - 現在  近畿大学文芸学部教授

研究活動情報

論文

書籍

  • 亀田, 佳代子; 波戸岡(前迫), ゆり; 牧野, 厚史; 藤井, 弘章 京都大学学術出版会 2022年03月 ISBN: 9784814003792 xvi, 289p
  • 関沢, まゆみ 吉川弘文館 2019年11月 ISBN: 9784642068413 x, 232, 8p
  • 藤井, 弘章; 橋村, 修; 堀越, 昌子; 中園, 成生; 日比野, 光敏; 野中, 健一; 東四柳, 祥子 吉川弘文館 2019年02月 ISBN: 9784642068390 ix, 233, 7p
  • 小川, 直之 吉川弘文館 2018年12月 ISBN: 9784642068369 x, 251, 7p
  • 東大阪市内にある歴史文化遺産の調査及びその活用についての提言 平成26年度東大阪市地域助成金報告書
    藤井弘章 (担当:範囲:第2部 東大阪市A・B地域(旧暦枚岡市地域)の民俗 ―額田・豊浦、五条・客坊・喜里川を中心に―)2015年03月
  • ウミガメの自然誌
    藤井弘章 (担当:分担執筆範囲:10章「民俗 ヒトとウミガメの関係史」)2012年09月
  • 高野町史 民俗編
    藤井弘章 (担当:分担執筆範囲:「第3章 ものづくり 第1節 集落ごとの生業の特徴」「第3章 ものづくり 第2節 山・里・川のなりわい」「第3章 ものづくり 第3節 職人」「第5章 くりかえされる民俗 第1節 年中行事」)2012年03月
  • 人と動物の日本史 第4巻 信仰のなかの動物たち
    中村生雄; 藤井 弘章; 三浦祐之 (担当:共著範囲:)吉川弘文館 2009年04月 
    (分 担)3章3節 「動物食と動物供養」 (概 要)アイヌ、沖縄を含めて、日本列島における動物を食べたあとの供養、慰霊、鎮魂の儀礼についてまとめた。
  • 丹生都比売神社史
    丹生都比売神社; 藤井 弘章 (担当:共著範囲:)丹生都比売神社(和歌山県かつらぎ町) 2009年03月 
    (分 担)「丹生都比売神社の祭礼と天野」、「天野の御田」、「農事習俗」、「天野と高野山」、「天野の講」、「大念仏講」、「六斎念仏」pp.247-293 (概 要)丹生都比売神社をめぐる複数の民俗をまとめた。
  • 熊野水軍のさと ―紀州安宅氏・小山氏の遺産―
    高橋修; 藤井 弘章 (担当:共著範囲:)清文堂 2009年02月 
    (分 担)第Ⅰ部第1章コラム「「御船祭」は熊野水軍の戦勝祝いか?」pp.35-41 第Ⅱ部第4章8「山の民と海の民」pp.165-170 (概 要)日置川流域に割拠した熊野水軍について、民俗学の立場から解説した。
  • 熊野川町史 通史編
    熊野川町史編纂委員会; 藤井 弘章 (担当:共著範囲:)和歌山県新宮市 2008年03月 
    (分 担)第2編 4-1「川をめぐる民俗」 (概 要)熊野川町域における筏流し、川船、川漁、食、水害、水の利用、川原の利用、川の信仰などについてまとめた。
  • 東アジア恠異学会 臨川書店 2006年05月 ISBN: 9784653039624 265p, 図版 [1] 枚

講演・口頭発表等

  • カワウ営巣林における森林衰退―回復過程解明の試み ―空中写真判読と人文・社会科学的手法を用いた調査方法の検討―  [通常講演]
    亀田佳代子; 藤井 弘章; 前迫ゆり; 石田朗; 牧野厚史
    日本生態学会第57回全国大会 2010年03月 東京大学 日本生態学会第57回全国大会
  • カワウの積極的利用を生み出す民俗技術 ―愛知県美浜町鵜の山におけるカワウ営巣林利用―  [通常講演]
    藤井 弘章
    日本村落研究学会第57回大会 2009年10月 京都府綾部市 日本村落研究学会第57回大会

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 亀田 佳代子; 藤井 弘章; 牧野 厚史; 関野 樹; 前迫 ゆり
     
    初年度は、既存のデータを整理し、時間情報解析システム「HuTime」に入力するためのフォーマット等の検討と実際の作業を行った。また、これまでの研究成果の整理と、異なる分野間の情報を竹生島と鵜の山の二地域で比較検討し、共通性と特異性を明確にするための書籍の原稿執筆と編集を行った。 収集したデータ、史資料、画像などの各種情報を、時間軸に沿って整理・編成するためのプラットフォームとして、時間情報解析システム「HuTime」(http://www.hutime.jp/)を使って共有する仕組みを構築した。そこに、まずは博物館の展示室で公開している琵琶湖の竹生島についての江戸末期から2015年度までのカワウ生息数、捕獲数、地域の人々による関わりや対策、植生図や当時の写真の情報などについて、試行的にデータ入力を行い、テキスト情報を主とした年表形式の可視化を行った。 専門書籍の編集については、亀田、前迫、牧野、藤井の4名の共著とし、4部構成で各部それぞれ1章を担当して執筆を行うという形式をとった。それぞれの分担は、亀田がカワウという鳥の生態的役割からの視点、前迫が天然記念物としての森の視点、藤井が地元の民俗技術や工夫といった人の視点、牧野が近代以降現代までの環境共存の工夫という社会の視点からのアプローチとした。第1部は本書の概説と問題提起、第2部は琵琶湖、特に竹生島での森とカワウのせめぎ合い、第3部は知多半島の鵜の山での森とカワウによる恩恵とそれを利用するムラの人々の知恵、そして第4部では、全体総括と一般化を行った上で、未来に向けた提言を行った。共同研究者同士で相互に議論を繰り返しながら執筆と編集作業を行い、2021年度前半には発刊の予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 亀田 佳代子; 前迫 ゆり; 藤井 弘章; 牧野 厚史
     
    かつて肥料として利用するために行っていたカワウの糞採取とそれに伴う保全管理技術が、カワウによる森林衰退を軽減する効果があったのかどうかを検証した。糞採取が行われていた愛知県のカワウコロニー、鵜の山で、当時の優占種であるクロマツをポットに植えて設置し、実験的に糞採取と同様の処理を行った。その結果、糞採取に伴う砂撒きが、クロマツの生存や成長を促進することが示唆された。現植生の調査からは、1960年代後半のクロマツ植栽域でタブノキの個体数が有意に多いことが明らかとなった。これらの結果から、砂撒きや植栽などの伝統的保全管理技術が、カワウによる森林衰退を軽減し遷移を促進していた可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 高木 徳郎; 海津 一朗; 藤井 弘章; 高須 英樹
     
    本研究は、11世紀から16世紀頃にかけて、現在の和歌山県海草郡紀美野町付近に存在した紀伊国神野・真国荘地域の詳細な現地調査に基づき、その歴史的景観を明らかにするために行われた。。 本研究では、水利灌漑の現状記録、および生業に関する聞き取り調査などを行った上で、それらの成果を文献史料から窺えるこの荘園の歴史過程の中に位置づけ、改めてこの荘園が地域環境の中でどのように適合的に展開を遂げたかを考察することが出来た。また、この荘園の景観を描いた著名な荘園絵図の解釈にも、新たな知見を加えることが出来た。なおこれらの成果の詳細については、『紀伊国神野・真国荘地域総合調査』として報告書にまとめ、刊行した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2005年 -2008年 
    代表者 : 小川 直之; 長野 隆之; 須永 敬; 藤井 弘章; 須永 敬; 藤井 弘章
     
    國學院大學折口博士記念古代研究所に所蔵されている大正10年~昭和28年の折口信夫博士撮影などによる、また昭和26年~昭和62年の坪井洋文博士撮影による日本の民俗画像のデジタル化とデータベース化を行い、研究資料として活用するための情報化を進展させ、さらにこれらの民俗画像について沖縄県・鹿児島県・佐賀県・岡山県・新潟県・東京都で現地調査を行い、地域変貌を叙述する民俗誌作成上の有効性を明らかにした
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 萌芽研究
    研究期間 : 2004年 -2005年 
    代表者 : 牧野 厚史; 藤井 弘章; 亀田 佳代子
     
    多数のカワウが生息する愛知県知多郡美浜町大字上野間通称「鵜の山」の森林および、カワウ営巣により森林「被害」が深刻化している滋賀県長浜市(旧びわ町)大字早崎竹生島における森林について、住民・関係者の森林「被害」認知の相違にポイントをおいて、文献資料と現地での関係者からの聞き取りを併用した調査をおこなった。さらに森林現況についての生態学的調査、航空写真をもちいた判定によって両地区森林における枯損域の拡大についての実態把握をおこなった。その際、既存の研究をレビューすることによって、「鵜の山」については営巣地の現況把握が手薄であること、また、逆に竹生島では森林の保全と管理実態と歴史的変遷に関する資料が手薄であることが判明してきたので、「鵜の山」の森林については集団営巣地の規模(営巣数、糞量)と森林への影響(植生,樹木枯損度,土壌の養分組成,植物および土壌の同位体比)についての分析をおこない、竹生島の森林ついては土地利用の現況および歴史的背景についてのヒアリングに重点をおいた調査を行なった。それらの聞き取り情報と「被害」の現況および歴史的変遷とをあわせることによって、両地区住民の「被害」認知が相違している要因を検討した。その結果、両地区住民による森林「被害」認知の相違が、生態学的な森林の実態的変化に対する直接評価に由来するのではなく、森林の社会的な位置づけの相違に由来しているという仮説を得た。また、調査情報集約の方法として,都市計画図をベースにGIS(地理情報システム=Geographic Information System)によりデジタル化した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2004年 -2005年 
    代表者 : 藤井 弘章
     
    本研究は、日本におけるウミガメの捕獲、食に関する実態を映像や文字で記録するとともに、祭祀にかかわる習俗についても記録することを目的として開始した。研究代表者は、これまでも日本列島各地で、ウミガメの捕獲、食にまつわる聞き取りを行ってきたが、本研究では、ウミガメの生態学研究グループである日本ウミガメ協議会の全面的な協力を得て、捕獲、解体、食にかかわる場面の映像記録をとることにした。平成16年度には、和歌山県串本町と高知県室戸市において、アカウミガメの捕獲・食に関する現地調査を行った。このうち、高知県においては、アカウミガメの解体場面の撮影に成功した。 平成17年度には、和歌山県串本町でアカウミガメ、沖縄県石垣市、竹富町で捕獲・食に関する調査を行った。このうち、和歌山県では、16年度同様、漁船に同乗させていただいたが、海流の関係から、ウミガメを見ることすらできなかった。沖縄県では、最後のウミガメ専門の漁師が最近引退したことが判明し、捕獲・解体に関する場面を撮影することは困難な状況であることが分かった。ウミガメ食調査は、自然環境にも大きく影響され、また、捕獲者がいなくなりつつあること、食べる人もいなくなりつつあることが判明した。今後の調査はきわめて困難な状況にあるが、科研終了後も、和歌山県、高知県、沖縄県では継続して調査を行っていく予定である。捕獲・食に関する研究成果は、漁民が公表を嫌う傾向があるため、インフォーマントとの相談のうえ慎重に進めていく予定である。 17年度には、捕獲・食に関する調査とともに、ウミガメの供養習俗についても積極的に調査を進めた。食にかかわる供養もあるが、食にかかわらない供養習俗も含めて調査を行った。17年度には、供養習俗については、兵庫県南あわじ市、岡山県瀬戸内市、三重県紀宝町、宮城県石巻市、同県七ヶ浜町、青森県風間浦村、同県大間町、同県佐井村、静岡県沼津市、同県焼津市、新潟県佐渡市で現地調査を行った。こうした調査によって、食にかかわる供養は、青森県から佐賀県までにいくつか見られるものの、事例としては多くはなく、かえって食にかかわらない供養習俗が多数存在することが分かってきた。食にかかわらないウミガメの供養習俗は、時代的には江戸中期(享保期)から現在まで存在し、地域的には青森県から鹿児島県まで存在するようである。この供養習俗に関する成果は、来年度、学術雑誌に論文として投稿する計画である。

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