渕上 貴代(フチガミ タカヨ)
産業理工学部 建築・デザイン学科 | 講師 |
Last Updated :2024/09/14
■教員コメント
コメント
被災地の復興住宅や公共施設の基本計画など、社会に潜む問題を科学的アプローチにより顕在化させ、地域や時代に求められる建築デザインとは何かをテーマに考えます。
■研究者基本情報
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現在の研究分野(キーワード)
被災地の復興住宅や公共施設の基本計画など、社会に潜む問題を科学的アプローチにより顕在化させ、地域や時代に求められる建築デザインとは何かをテーマに考えます。
■経歴
経歴
学歴
■研究活動情報
論文
- 平成28年熊本地震における木造仮設住宅の転用に関する研究 その2 - 転用後の木造仮設住宅が果たす役割についての研究 -渕上貴代; 東大貴; 末廣香織都市・建築学研究 : 九州大学大学院人間環境学研究院紀要 39 51 - 59 2021年01月 [査読有り]
- 渕上 貴代; 河村 悠希; 末廣 香織日本建築学会計画系論文集 86 779 95 - 104 2021年01月 [査読有り]
- 平成28年熊本地震における木造仮設住宅の転用に関する研究 : 木造又はプレハブの選択経緯渕上貴代; 河村悠希; 末廣香織都市・建築学研究 : 九州大学大学院人間環境学研究院紀要 36 11 - 18 2019年07月 [査読有り]
- 壺川の住宅末廣 香織; 末廣 宣子; 桝田 洋子; 渕上 貴代建築雑誌.作品選集 1709 190 - 191 2018年03月 [査読有り]
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 日本学術振興会:科学研究費助成事業研究期間 : 2022年04月 -2025年03月代表者 : 末廣 香織; 渕上 貴代; 野口 雄太; 田上 健一; 内田 貴久; 佐藤 哲
- 日本学術振興会:科学研究費助成事業研究期間 : 2021年08月 -2023年03月代表者 : 渕上 貴代熊本地震により整備された災害公営住宅は2020年3月末をもって全てが竣工し、現在被災者は新しい暮らしに慣れてきた時期である。そのため被災者の暮らしに着目した調査研究が可能となってきたと言える。 これまでの研究では、行政による災害公営住宅の発注方法や住居形式の決定理由について、自治体担当者へのヒアリング調査を元に、各市町村の被害状況や住宅政策の違いを踏まえて傾向を分析してきた。一部の設計者に対しては、ヒアリング調査や図面等の資料収集を行った。本研究では、住民による住まい方や使われ方調査を中心に行っているところである。以上の調査から行政や設計者の意図と住民のニーズを照らし合わせ、熊本地震における災害公営住宅の計画の適性について考察することを本研究の目的としている。 2021年度はコロナ禍のために、被災者へのヒアリング調査はほぼできなかった。そこで、主に行った調査は、住戸の外廻りに表出している物の記録である。表出物は人が自分の場所であると認識する空間的領域を表すものとともに、近隣交流を形成する手がかりとなるためである。表出物と住戸の配置計画や平面計画を照らし合わせることで、コミュニティの促進を図る計画について探ることを大きな目的とした。コロナが落ち着き、県外への移動ができる時期を狙って調査を行った。 この調査により得られた結果としては、次の3つである。一つ目は、住戸周りの表出物は入居してからの時間の経過が長いほど多くあったことがわかった。竣工時期が遅いものほど、植栽などの表出物が少なかった。二つ目は、共用空間が玄関側と居室側の両方に面している住戸は表出物が多かったことである。これはコミュニティのきっかけとなる場所が多いことが一因だと考えられる。三つ目は、表出物が多い住戸は団地内の一定のエリアに固まって配置していたことである。エリアごとに人間関係が構築されているためだと考えられる。