中野 徹(ナカノ トオル)

文芸学部 教養・基礎教育部門准教授

Last Updated :2024/09/14

■教員コメント

コメント

20世紀中国の通俗文学を研究しています。革命歴史故事とよばれる物語が、どのように生み出されたか、また、連環画などの他媒体に改編されて、人々にどのように受容されているのかを研究しています。

■研究者基本情報

学位

  • 博士(文学)(2011年03月 北海道大学)

研究キーワード

  • 中国文学   中国現代文学   中国美術   連環画   

現在の研究分野(キーワード)

20世紀中国の通俗文学を研究しています。革命歴史故事とよばれる物語が、どのように生み出されたか、また、連環画などの他媒体に改編されて、人々にどのように受容されているのかを研究しています。

研究分野

  • 人文・社会 / 文学一般
  • 人文・社会 / 中国文学

■経歴

経歴

  • 2016年04月 - 現在  近畿大学文芸学部准教授
  • 2011年04月 - 2016年03月  近畿大学文芸学部講師

学歴

  • 2004年04月 - 2011年03月   北海道大学   大学院文学研究科   博士後期課程
  • 2001年04月 - 2004年03月   北海道大学   大学院文学研究科   修士課程
  • 1994年04月 - 2001年03月   北海道大学   文学部   文学科

委員歴

  • 2023年04月   日本現代中国学会   編集委員

■研究活動情報

論文

  • 「学匪」を駆逐せよ──国立青島大学の学生運動と聞一多
    中野徹
    『夜の華──中国モダニズム研究会論集』 110 - 146 2021年03月 [査読有り]
  • 国と省のはざまで─国立青島大学と楊振声
    中野徹
    中華文藝の饗宴─『野草』百号 56 - 84 2018年 [査読有り]

MISC

書籍等出版物

  • 中国20世紀自伝回想録改題集─『野草』増刊号
    (担当:共編者(共編著者)範囲:)2022年07月
  • 夜の華──中国モダニズム研究会論集
    中国モダニズム研究会 (担当:編者(編著者)範囲:)中国文庫 2021年03月 110-146
  • 中華生活文化誌
    中野徹 (担当:共著範囲:第14章 調べる)関西学院大学出版会 2018年10月 ISBN: 9784862832696 197-217
  • 中華文化スター列伝
    中野徹 (担当:共著範囲:第14章 日本鬼子)関西学院大学出版会 2016年10月 ISBN: 9784862832276 219頁 197-212頁
  • 中国現代文化14講
    中野徹 (担当:共著範囲:第14章 レファレンスのために)関西学院大学出版会 2014年10月 ISBN: 9784862831675

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 中村 みどり; 高橋 俊; 中野 徹; 杉村 安幾子; 齊藤 大紀; 中野 知洋
     
    新型コロナウイルス感染拡大のもと、日本国内で可能な研究をメンバー6名各自が進め、年2回の研究例会をオンラインに切り替えて、研究報告と質疑応答、研究に関する情報交換を行った。またそのうち1回は中国民俗学研究者をゲストスピーカーとして招聘して中国関連のオンライン講演会を開き、メンバー各自の知見を深めることを試みた。具体的な内容は以下の通りである。 〇2021年9月7日(火)第1回研究例会オンライン開催/報告:高橋俊「中国人にとって『成長』とはなにか」、杉村安幾子「方令孺研究」、中野知洋「孫陵と1940年代『自由』中国」、中野徹「沈従文『八駿図』と聞一多」、齊藤大紀「『上海帰りのリル』と忠魂碑の扱い」、中村みどり「創造社のモダニズムと黄瀛」 〇2022年3月29日(火)第2回研究例会オンライン開催/報告:高橋俊「新セン文学について」、杉村安幾子「方令孺研究(続)」、中野知洋「孫陵と1940年代『自由』中国(続)」、中野徹「作家自伝の編集について」、齊藤大紀「『上海帰りのリル』と津村謙」、中村みどり「創造社のモダニズムと黄瀛(続)」/ゲストスピーカーによる講演:川野明正(明治大学法学部教授)「艾蕪の歩いた道─四川=雲南=ビルマ」 メンバーの研究報告は、中国現代文学における教養小説のあり方や地域文学の構築、青島とゆかりのある作家たちの教育・文芸活動、日本人の中国体験の記憶の伝承、中国モダニズムと青島との関わりなど多岐にわたる内容となった。講演会は、川野氏が撮影した四川・雲南の写真と艾蕪の『南行記』テキストをもとに艾蕪の足跡を丁寧にたどった。講演を通して、1920~1930年代にかけての中国では、知識人が国内外の各都市を移動しながら教育・文化事業に携わっており、現在認識されているような国境や地域間の境界について当時の視点から考えなおす必要があることを再認識させられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年10月 -2024年03月 
    代表者 : 中里見 敬; 顧 偉良; 齊藤 大紀; 中野 知洋; 杉村 安幾子; 中野 徹
     
    昨年度および一昨年度に3回予定していた北京での書簡データの採取は、新型コロナウィルスによる出入国制限のために、すべて中止となった。そのため、本研究課題の中心である周作人宛日本語書簡の整理、および目録作成に向けたデータの採録は、完全に停滞している状況である。 他方、本研究メンバーは各自の研究テーマをそれぞれ推進している。その成果は、最終的に本研究課題と関連して、周作人宛書簡の歴史的・文化的意義の解明に寄与するものである。 目録作成に向けた作業が大幅に遅滞している現状においては、コロナ収束後の訪問調査に支障のないように、日本国内で可能な関連文献調査を行い、調査再開に備えている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 齊藤 大紀; 今泉 秀人; 中野 徹; 中村 みどり; 杉村 安幾子
     
    本研究は、日中戦争時期の知識人の湖南省西部(以下湘西と略称)への移住とそれによる湘西の社会的、文化的な変容を解明することを目的とするものである。具体的には以下の目的を有する。①湘西という一地方の日中戦争期という一時代に視点をすえて、中国における知識人の大移動の新たな一側面を明らかにすること。②湘西社会の近代化の独自性の解明。③知識人と湘西の地域社会の接触のもとで発生した文化活動、特にさまざまな文学テキストの読解。 以上の目的を達成するために、本研究では、現地での資料調査が必須であるが、2020年1月以降、新型コロナウィルスが猖獗を極め、今年度も昨年度と同様に海外での資料調査が極めて難しい状況であった。そのような状況にあって、オンラインによる研究例会を2021年9月7日と2022年3月29日の2回にわたって開催した。第1回の研究例会では、資料収集などの活動予定を再確認するとともに、各自の研究テーマについて報告を行った。第2回の研究例会では、各自の研究の進捗状況を報告するとともに、雲南省および東南アジアをフィールドとする民俗学研究者を招聘して研究報告を行った。 研究代表者は、昨年度に引き続き『湘西苗疆珍稀民族史料集成』の調査を進め、収録された抗日戦争期の資料について初歩的な把握に努めた。また沈従文および鳳凰県についての概説の執筆を進めて一部を公表した。分担者は、各自の研究テーマにしたがって、西南聯合大学時代の沈従文の『教授作家」としての活動、湘西滞在期の銭基博・銭鍾書父子の活動、西南聯合大学におけるアメリカ留学生の活動などについて研究を進めた。新たな資料の収集については、西南聯合大学で発行された『国文月刊』の影印本、昨年度に刊行された『沈従文全集補遺巻』をはじめとして、沈従文、湘西、西南聯合大学関連の書籍を収集した。 また研究代表者は、中国の沈従文研究者とメールで情報交換を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 中村 みどり; 高橋 俊; 中野 徹; 杉村 安幾子; 齊藤 大紀; 中野 知洋
     
    上海図書館や大連図書館などでの調査を踏まえて、『夜の華──中国モダニズム研究会論集』(中国文庫、2021年)を刊行した。本研究メンバーの論文のタイトルは以下の通りである。中村みどり「青島興亡をめぐる民族意識と父の記憶──洪深の映画脚本「劫後桃花」を中心に」、中野徹「「学匪」を駆逐せよ──国立青島大学の学生運動と聞一多」、齊藤大紀「隣はナニをする人ぞ──胡也頻「昨夜──一段供状」と民国期のオナニー論」、杉村安幾子「無名氏『塔裡的女人』論――逆照射される男性性失墜の物語」、高橋俊「パパ、中国現代文学研究は何の役に立つの?」、中野知洋「重慶時期王平陵の民族主義小説――「女優之死」を中心に」。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 中野 知洋; 高橋 俊; 中野 徹; 中村 みどり; 杉村 安幾子; 齊藤 大紀
     
    研究者計6名が共同で、日中戦争時期中国の臨時首都である重慶における、国民政府主導の民族主義文芸政策と国民党系知識人の文化活動を総合的に研究した。日中戦争期の民族主義文壇の形成と成熟の過程を可視化することを目指し、首都重慶を補完する存在としての周辺の地方都市の役割に注目し、周辺都市との連携と情報伝達を視野に入れた、国民党系知識人の文化活動の動態について調査・研究を進めた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 齊藤 大紀; 高橋 俊; 中野 徹; 中村 みどり; 杉村 安幾子; 中野 知洋
     
    この研究では、中国の山東半島に位置する青島における文化活動の解明が行われた。特に1930年代、国立青島大学が設置されたのにともない、楊振声校長のもと、梁実秋・聞一多・沈従文らの文学者が教師として赴任し、旺盛な文学活動が行われた。このほかにも、劇作家の洪深や作家の老舎なども、国立青島大学で教鞭を執った。また山東省出身の著名作家・王統照も、同時期に青島で活躍した。本研究では、これらの文学者の作品が分析され、彼らの間のネットワークを解明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 中野 知洋; 齊藤 大紀; 高橋 俊; 中野 徹
     
    5人のメンバーによって、日中戦争時期重慶で活動した作家を中心に、重慶文壇に関する諸問題を検討した。とくに中野知洋は、『自由中国』の編集担当者で後に台湾に移住した孫陵の戦争文学や、『文藝月刊』や重慶商務印書館「大時代文芸叢書」の主編を務めた国民党系民族主義文学の指導者、王平陵の軌跡と作品について研究を進めた。また齊藤大紀は、重慶に隣接する湖南省湘西出身の作家・沈従文「在別一個国度裏」の作品論を刊行した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 齊藤 大紀; 高橋 俊; 中野 徹; 杉村 安幾子; 中野 知洋
     
    中国・山東半島南端に位置する青島は、地理的・歴史的な要因から日独中の文化が交錯した独自の近代化を遂げた都市である。中華民国期の青島における文学については、これまで系統的な共同研究がなされることがなかった。本研究では、1930年代を中心に、青島における作家の創作活動と交流、大学における教学、新聞・雑誌・教科書・辞書編集といった文化活動全体を詳細に検討し、近代都市・青島における文化空間の探求を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年 -2012年 
    代表者 : 中野 徹
     
    本研究では、中華人民共和国における重要なメディアのひとつである連環画について、1950年代の中国の連環画に関する資料調査およびその分析をおこなった。1950年代に刊行された『連環画報』(1951-1960)の復刻版の読解・分析を進めるとともに、国立国会図書館関西館の上海新華書店旧蔵書の連環画コレクションの調査、および雑誌『美術』における連環画関連の記事を収集・分析した。

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