吉岡 佐知子 (ヨシオカ サチコ)

  • 農学部 応用生命化学科 助手
Last Updated :2024/04/19

研究者情報

学位

  • 修士(1987年03月 近畿大学大学院農学研究科)

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J-Global ID

研究キーワード

  • 柿渋   ポリフェノール   sensor   Biodegradation of heavy oil   two-component system   2-component system   Bioremediation   分裂酵母   Enrichment culture   

研究分野

  • ライフサイエンス / 応用微生物学
  • 環境・農学 / 環境材料、リサイクル技術
  • 環境・農学 / 環境負荷低減技術、保全修復技術

経歴

  • 2012年  近畿大学農学部助手

研究活動情報

論文

  • Functional Ingredients and Food Preservative in Immature Persimmon “Tekka-Kaki”
    Akiyoshi Sawabe; Sachiko Yoshioka
    Processes 9 11 1989 - 2004 2021年11月 [査読有り]
  • YOSHIOKA SACHIKO; TOYAMA HIROAKI; KISHIMOTO NORIAKI; FUJITA TOKIO
    Biocontrol science 10 4 163 - 167 The Society for Antibacterial and Antifungal Agents, Japan 2005年12月 
    Persimmon tannin is especially known well as a fruit polyphenol. It inhibited the growth of streptococci of the mutans group. It also exhibited a strong inhibitory effect on glucosyltransferase-1(GTase-1) activity. The sucrose-dependent adherence of the bacterial cells was examined with persimmon tannin in vitro. The tannin inhibited the production of adherent materials at the lowest concentration among the polyphenols tested. Persimmon tannin exhibited an inhibitory effect on cariogenic factors at the steps of tooth-decaying bacterial growth, insoluble glucan synthesis, and dental plaque formation, and is expected to be a used for the prevention of dental caries.
  • N Kishimoto; Yamamoto, I; K Toraishi; S Yoshioka; K Saito; H Masuda; T Fujita
    LIPIDS 38 12 1269 - 1274 2003年12月 
    Twenty-three of 86 strains of lactic acid bacteria transformed linoleic acid into hydroxy FA. Two distinct conversion pathways were in operation. Two strains of Lactobacillus acidophilus and a strain of Pediococcus pentosaceus produced 13(S)-hydroxy-9-octadecenoic acid [13(S)-OH 18:1] and 10,13-dihydroxyoctadecanoic acid (10,13-OH 18:0) as main and minor products, respectively, whereas 13 strains, including L. casei subsp. casei, L. paracasei subsp. paracasei, L. rhamnosus, L. lactis subsp. cremoris, and Streptococcus salivarius subsp. thermophilus produced 10-hydroxy-12-octadecenoic acid (10-OH 18:1). Seven strains of L. plantarum converted linoleic acid to 10-hydroxyoctadecanoic acid (10-OH 18:0) through 10-OH 18:1. Linoleic acid at 2 g/L was converted by L. acidophilus IFO13951(T) to 1.3 g of 13(S)-OH 18:1 and 0.09 9 of 10, 13-OH 18:0 in 7 d. Lactobacillus paracasei subsp. paracasei JCM 1111 produced 10-OH 18:1 in 91% yield, and L. plantarum JCM 8341, 10-OH 18:0 in 59% yield from linoleic acid (2 g/L) under optimal conditions. To our knowledge, this is the first report on the production of 13(S)-OH 18:1 by lactic acid bacteria other than ruminal bacteria, and of 10, 13-CH 18:0 by any bacteria.
  • Biodegradation of the Sulfonated Azo Dye Direct Red 81 by Shewanella putrefaciens Strain B-3-1 Isolated from River Water.
    岸本 憲明; 藤田藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫 節夫
    J. Environ. Biotechnol. 1 1 49 - 56 2001年01月 
    河川から分離したShewanella putrefaciens Strain B-3-1株は、多種類のアゾ色素を嫌気 条件下で脱色した。脱色には膜画分の電子伝達系が主要な役割を果たしており、NADH2とFAD,シトクロムCを経由してアゾ色素に電子を伝達する嫌気呼吸経路の存在を明らかにした。

講演・口頭発表等

  • 摘果柿を利用した”高齢者用食品の基礎研究”ーエマルションを用いたシトラールの抑制効果ー  [通常講演]
    吉岡佐知子; 大西夏実; 楠戸邦弘; 和田瑞彩; 野村正人; 菅野憲一; 渡邉義之; 澤邊昭義
    日本食品科学工学会2021年度大会 2021年08月 口頭発表(一般)
  • 摘果柿を利用した”高齢者用食品”ーエマルションを用いたシトラールの抑制効果ー  [通常講演]
    吉岡佐知子; 大西夏実; 楠戸邦弘; 和田瑞彩; 渡邉義之; 菅野憲一; 野村正人; 澤邊昭義
    日本農芸化学会2021年度仙台大会 2021年03月 口頭発表(一般)
  • 摘果柿に含まれる機能成分の有効利用ーエマルジョンを用いた高齢者用食品の風味の劣化抑制効果ー  [通常講演]
    吉岡佐知子; 大西夏実; 楠戸邦弘; 和田瑞彩; 渡邉義之; 菅野憲一; 野村正人; 澤邊昭義
    第64回香料・テルペンおよび製油化学に関する討論会 2020年10月
  • 芳香族炭化水素分解能の高い微生物群の群集解析  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2005年度大会 2005年03月 札幌 日本農芸化学会2005年度大会
     
    重油から分画した芳香族炭化水素を生分解する能力の高いNo.22群の構成微生物種をPCR-DGGE解析で同定するとともに、分離株の同定と生分解能力を検討した。また、No.22群は単独添加したピレン、アントラセン、フェナントレンなどの多環芳香族化合物を生分解する能力は低かったが、芳香族化合物を共存させると、生分解能力が上昇した。
  • 確立した重油生分解能の高い微生物群の群集解析  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2004年度大会 2004年03月 広島 日本農芸化学会2004年度大会
     
    7日で重油中の飽和分と芳香族分を60%生分解できる微生物群と芳香族分を30%生分解できる微生物群の構成微生物種をPCR-DGGE法で解析した。前者からは4本、後者からは8-9本のDNAバンドを検出した。
  • 確立した重油分解能の高いK-3群の群集解析  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    2003年度日本防菌防黴学会若手の会 2003年11月 大阪 2003年度日本防菌防黴学会若手の会
     
    重油分解力の高い微生物群K-3は4種類の菌で構成されていて、その中の1種をP. aeruginosaと同定した。今回もう1種のコロニーを単離し Ochrobactrum anthropi と同定した。この株は重油成分をほとんど分解できなかった。
  • 重油分解能力の高い複雑微生物系のスクリーニング  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    2003年度日本防菌防黴学会若手の会 2003年11月 大阪 2003年度日本防菌防黴学会若手の会
     
    先に確立した微生物群K-3は、7日間で単独添加した芳香族炭化水素を2~3%しか分解しなかった。そこで、芳香族炭化水素を生分解できる新たな菌群を探索し、7日間で20%以上分解できる菌群を得た。
  • 重油生分解能の高い複雑微生物系の解析  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本生物工学会2003年度大会 2003年09月 熊本 日本生物工学会2003年度大会
     
    重油中の飽和および芳香族炭化水素を7日間で40~50%分解できるK-3微生物群を確立した。培養液から抽出したDNAをPCR-DGGE解析して4本のバンドを検出した。同培養液から単離したコロニーの一つをP. aeruginosaと同定した。
  • クロロゲン酸エステラーゼを用いたカフェ酸フェネチルエステルの酵素合成  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本生物工学会2003年度大会 2003年09月 熊本 日本生物工学会2003年度大会
     
    フェネチルブロマイドとカフェ酸(p-クマール酸)溶液からなる二相系にクロロゲン酸エステラーゼを作用させると、2-CAPE(p-クマール酸フェネチルエステル)が合成されたことから、本酵素は縮合反応も触媒できることを明らかにした。
  • リノール酸からδ-decalactoneへの微生物変換  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本生物工学会2003年度大会 2003年09月 熊本 日本生物工学会2003年度大会
     
    L. acidophilusを用いてリノール酸9gから13-ヒドロキシ9-オクタデセン酸を1.3g単離した。このヒドロキシ脂肪酸2.25 g/LをPichia jadiniiで (S)-δ-デカラクトン(e.e. 60%)0.2 g/Lへ変換した。
  • 短鎖脂肪酸に特異性の高いリパーゼ生産菌のスクリーニングと酵素精製  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 増田秀樹; 廣岡沙織
    日本食品科学工学会第50回大会 2003年09月 東京 日本食品科学工学会第50回大会
     
    短鎖脂肪酸に高い特異性をもつリパーゼを生産する糸状菌をスクリーニングした。この株は固形培地に培養すると大量の酵素を生産した。部分精製酵素はC3~C6の短鎖脂肪酸に高い特異性を示し、C8~C18の中~長鎖脂肪酸には全く作用しなかった。
  • Shewanella putrefaciens B-3-1株の呼吸鎖が関与するアゾ染料脱色系  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会第30回年次大会 2003年05月 大阪 日本防菌防黴学会第30回年次大会
     
    嫌気培養したB-3-1株の菌体は濃赤色を呈した。吸収スペクトルから色素はシトクロムCと同定した。嫌気培養菌体は好気菌体に比べて10倍多いシトクロムCを、また嫌気培養菌体の外膜には内膜より6倍多いシトクロムCが検出された。
  • フェルラ酸からバニリンに変換、蓄積する能力の高い微生物のスクリーニングと変換条件の検討  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会第30回年次大会 2003年05月 大阪 日本防菌防黴学会第30回年次大会
     
    A. niger KU114株はフェルラ酸を4-ビニルグアイアコールを経てバニリン、バニリン酸に代謝する。ジチオスレイトール共存下でKU114株にフェルラ酸を作用させると、反応液中にバニリンが蓄積した(変換率35%)。
  • リノール酸から光学活性ラクトンへの微生物変換と生成ラクトンの抗菌活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 澤邊 昭義; 米虫節夫
    日本防菌防黴学会第30回年次大会 2003年05月 大阪 日本防菌防黴学会第30回年次大会
     
    乳酸菌を用いてリノール酸をヒドロキシ脂肪酸に、ついでパン酵母を用いてγラクトンに変換できる条件を確立した。得られた側鎖の長さやラクトン環の大きさ、光学活性の異なるラクトン類について抗菌活性を明らかにした。
  • 乳酸菌を用いたリノール酸からハイドロキシ脂肪酸への変換と生成したハイドロキシ脂肪酸の抗菌活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫
    日本防菌防黴学会第30回年次大会 2003年05月 大阪 日本防菌防黴学会第30回年次大会
     
    リノール酸をヒドロキシ脂肪酸に変換する乳酸菌をスクリーニングし、生成されたヒドロキシ脂肪酸から2つの異なるヒドロキシル化経路を見いだした。基質とて用いた不飽和脂肪酸と生成物であるヒドロキシ脂肪酸の抗菌活性を明らかにした。
  • 重油飽和分と芳香族分を生分解できる複雑微生物系の確立  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2003年度大会 2003年04月 東京 日本農芸化学会2003年度大会
     
    国内の油田跡から採集した土壌を17代集積培養した培養液の中から、7日間で重油中の飽和分と芳香族分を60%分解できるK-3培養液を得ることができた。この培養液は凍結あるいは凍結乾燥法で3ヶ月保存できることを見いだした。
  • コーヒー生豆に含まれるクロロゲン酸類の単離とその生理活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2003年度大会 2003年04月 東京 日本農芸化学会2003年度大会
     
    ロブスタ種のコーヒー生豆から7種類のクロロゲン酸類を単離し、機器分析で構造を決定した。これらのクロロゲン酸類のうち、ジカフェオイルキナサン類に強いDPPHラジカル消去能と抗ガン活性が認められた。
  • カフェ酸フェネチルエステルのヒト腫瘍細胞増殖抑制活性と抗インフルエンザウイルス活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2003年度大会 2003年04月 東京 日本農芸化学会2003年度大会
     
    2-カフェー酸フェネチルエステルは10ppmで正常ヒト由来肺線維芽細胞の増殖を14.2%促進したが、SV40ウイルス形質転換ガン細胞の増殖を48.3%阻止した。また、インフルエンザウイルスソ連A型の増殖を98.5%阻止した。
  • 大腸菌増殖阻害活性の高い納豆菌の単離  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会若手の会 2002年11月 豊岡 日本防菌防黴学会若手の会
     
    大腸菌の増殖を阻害する芽胞形成菌C22株を稲わらから単離した。C22株の形態学的、生理・生化学的性状からB. subtilisと同定した。また、蒸煮大豆に培養すると糸を引く粘質物が生産されたことから納豆菌の可能性を示した。
  • γ-およびδ-ラクトン類の抗菌活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会若手の会 2002年11月 豊岡 日本防菌防黴学会若手の会
     
    ラクトン類の抗菌活性を測定したところ、γ型がδ型より活性が高く、側鎖の炭素数が長いほど活性が高く、側鎖とラクトン環の立体配置の違いにより活性が異なること、バクテリアより真菌類に高い活性を示すことを明らかにした。
  • リノール酸から(Z)-6-dodecen-4-olideへの微生物変換  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本生物工学会平成14年度大会 2002年10月 大阪 日本生物工学会平成14年度大会
     
    乳酸菌を使ってリノール酸をヒドロキシ脂肪酸に変換し、次いでパン酵母を用いてγラクトンに変換できることを明らかにした。5,000ppmのヒドロキシ脂肪酸から3,134ppmの(S)-γ-cis-6-dodecanolactoneが得られ、モル変換率は62.7%,ee値は87.9%であった。
  • クロロゲン酸エステラーゼとタンナーゼを用いたカフェ酸フェネチルエステルの酵  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本生物工学会平成14年度大会 2002年10月 大阪 日本生物工学会平成14年度大会
     
    フェネチルアルコール溶液中でクロロゲン酸をカフェ酸フェネチルエステルに変換する酵素をスクリーニングした結果、クロロゲン酸エステラーゼとタンナーゼに活性が認められ、検討した市販リパーゼには活性が認められなかった。両酵素の最適変換条件を確立した。
  • 大腸菌増殖阻害活性の高い納豆菌について  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会関西支部大会 2002年10月 奈良 日本農芸化学会関西支部大会
     
    稲わらから単離した枯草菌C22株は、培養液上清に熱(121℃,20分)に安定な大腸菌増殖阻害物質を生産した。またC22株の培養液上清はpH 4.9に低下していたことから、酸性物質の生産を確認した。
  • Shewanella putrefaciens B-3-1株の呼吸鎖が関与するアゾ染料脱色系  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会関西支部大会 2002年10月 奈良 日本農芸化学会関西支部大会
     
    S. putrefaciens の膜画分はNADHを電子供与体としたとき、アゾ染料を脱色し、この脱色は呼吸阻害剤で阻害された。膜画分の酸化還元スペクトルからCyt.Cの存在を確認した。膜画分のCyt.Cは好気培養菌体では細胞膜に、嫌気培養菌体では外膜に局在していた。
  • 乳酸菌を用いたリノール酸のヒドロキシル化  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本食品科学工学会第49回大会 2002年08月 名古屋 日本食品科学工学会第49回大会
     
    リノール酸を添加したスキムミルク培地に乳酸菌を培養すると、ハイドロキシ脂肪酸が生成した。生成したハイドロキシ脂肪酸を単離し機器分析で同定したところ、スクリーニングした乳酸菌はヒドロキシル基の位置と数が異なる3種類のハイドロキシ脂肪酸に変換していた。
  • フェルラ酸からバニリンへの微生物変換  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本食品科学工学会第49回大会 2002年08月 名古屋 日本食品科学工学会第49回大会
     
    フェルラ酸をバニリン、バニリン酸へ変換できる微生物をスクリーニングして、変換率の高いAspergillus nigerを選抜した。最適変換条件を検討した結果、1500ppmのフェルラ酸から350ppmのバニリンと900ppmのバニリン酸が生成する条件を確立した。
  • ラクトン類の抗菌活性  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会第29回年次大会 2002年05月 東京 日本防菌防黴学会第29回年次大会
     
    炭素数10個で構造の異なる3種類のラクトンの抗菌活性を測定した。ラクトン類はバクテリアより真菌類に、また溶液中より気相中で高い抗菌活性を示した。検討したラクトンの中では環内に2重結合をもつマッソイアラクトンにもっとも高い活性が認められた。
  • Pseudomonas aeruginosa O-1 株による炭化水素分解とバイオサーファクタント生  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2002年度大会 2002年03月 仙台 日本農芸化学会2002年度大会
     
    相良油田から単離したP. aeruginosa O-1 株は培養液中にバイオサーファクタントを生成し、重油を培養液中に均一に分散させた。このバイオサーファクタントを精製しマススペクトルからラムノリピッドと同定した。
  • Gordonia alkanivorans B-3-1 株の炭化水素分解と重油の分散について  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本農芸化学会2002年度大会 2002年03月 仙台 日本農芸化学会2002年度大会
     
    G. alkanivorans B-3-1 株は1% n-オクタデカンを60%、0.1%フェナントレンを12%分解した。また、本菌は細胞壁画分にあるミコール酸を介して重油を細菌表層に付着させ、溶液中の重油を均一に分散させていることを明らかにした。
  • エステル置換反応によるカフェー酸エステル類の酵素合成  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 持田恭; 増田秀樹; 戸川真
    日本農芸化学会2002年度大会 2002年03月 仙台 日本農芸化学会2002年度大会
     
    フェネチルアルコールを含む水溶液中でクロロゲン酸にクロロゲン酸エステラーゼを作用させると、酵素は新たにエステル置換反応を触媒してカフェー酸フェネチルエステルを生成した。この生成物には高いインフルエンザウイルス増殖阻害活性が認められた。
  • S. putrefaciens B-3-1株によるアゾ染料の分解機構  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会2001年度合同大会 2001年11月 松江 日本防菌防黴学会2001年度合同大会
     
    通性嫌気性細菌 S. putrefaciens B-3-1株は、嫌気条件下でNADHを電子供与体として細胞膜にある電子伝達系を介してアゾ染料に電子を渡す嫌気呼吸によりアゾ染料を脱色していることを明らかにした。
  • バイオサーファクタント生産菌のスクリーニング  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子
    日本防菌防黴学会2001年度合同大会 2001年11月 松江 日本防菌防黴学会2001年度合同大会
     
    静岡県相良油田跡からバイオサーファクタント生産菌を単離した。16S rDNA塩基配列と生理・生化学的性状から、本菌はPseudomonas aeruginosaと同定した。培養液をクロロホルム-メタノールに分配すると、バイオサーファクタントはクロロフォルム層に移動した。
  • 重油汚染土壌から単離したGordonia B-3-1株の炭化水素分解について  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫; 小菅喜昭
    日本生物工学会平成13年度大会 2001年09月 甲府 日本生物工学会平成13年度大会
     
    重油汚染土壌から炭化水素分解能力の高い細菌 G. alkanivorans B-3-1株を単離した。本菌は細胞壁成分としてミコール酸を含み、このミコール酸を介して菌体表面に重油を付着させて重油の分散を行っていることを明らかにした。
  • 固定化ヒドロキシシンナミック酸加水分解酵素を用いたカフェー酸エチルエステルの酵素合成  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫
    日本生物工学会平成13年度大会 2001年09月 甲府 日本生物工学会平成13年度大会
     
    ヒドロキシシンアミック酸加水分解酵素の固定化を検討した。キトサンビーズに固定化した酵素が最も高い活性を示し、10回繰り返し反応させても80%以上の活性が残存していた。固定化酵素を使ったエステル置換反応の最適変換条件と生成物の生理活性を調べた。
  • エステル置換反応によるカフェー酸エステル類の酵素合成  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫
    日本食品科学工学会第48回大会 2001年09月 高松 日本食品科学工学会第48回大会
     
    ヒドロキシシンナミック酸加水分解酵素をエタノール水溶液中でクロロゲン酸に作用させると、エステル置換反応を触媒して、カフェ酸エチルエステルを生成した。アルコールの種類を変えると、それに対応したカフェ酸エステル類が生成することを明らかにした。
  • コルクを固定化剤とした炭化水素分解菌のスクリーニング  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫; 小菅喜昭
    日本防菌防黴学会第28回年次大会 2001年05月 大阪 日本防菌防黴学会第28回年次大会
     
    いつ発生するかわからない石油流出事故に備えて、石油分解能力の高い微生物を事前に培養し保存しておくと、事故に迅速に対応することができる。芽胞形成菌は長期保存が可能であることから、重油汚染土壌から炭化水素分解能力の高い芽胞形成菌を単離し、Bacillus sp. と同定した。また、コルクへの芽胞の固定化を試みた。
  • Yallowia lipolytica によるオレイン酸からγ-ドデカラクトンへの微生物変換  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫
    日本農芸化学会2001年度大会 2001年03月 京都 日本農芸化学会2001年度大会
     
    ラクトン類は食品の主要な香気物質で、加工食品や飲料の香料素材として広く利用されている。オリーブ油を炭素源とした培地で培養したY. lipolytica を脂肪酸と緩衝液を含む溶液で振とうしたところ、オレイン酸からはγ-ドデカラクトンが、リシノール酸からはγ-デカラクトンが生産されることを明らかにした。
  • アゾ化合物分解菌の分離・同定と分解酵素に関する研究  [通常講演]
    岸本 憲明; 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 米虫節夫; 平石明
    日本農芸化学会2001年度大会 2001年03月 京都 日本農芸化学会2001年度大会
     
    アゾ染料は繊維、印刷、建設部門などで広く利用されているが、一部のアゾ色素やその分解物には変異原性が報告されており、問題となっている。我々は河川からアゾ化合物分解能力の高い菌を単離し、Shewanella putrefaciens と同定した。本菌の膜画分から高いアゾ分解活性が検出され、シアン化カリウムは分解活性を完全に阻害したことから、膜画分に存在する電子伝達系を通るアゾ分解機構の存在を提唱した。

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2014年03月 
    代表者 : 吉岡 佐知子; 山本 兼由
     
    本研究は、セシウムを高濃度に蓄積する大腸菌の作製を目的とした。我々は、マンガン及びモリブデンに対して「金属イオンを高濃度蓄積する大腸菌のゲノム育種の開発」を行い、大腸菌細胞内にこれらの金属を高濃度に蓄積させることに成功した。同様に大腸菌におけるセシウムの蓄積及び輸送に関する遺伝子の探索を、トランスクリプトーム解析により行った。そして、塩化セシウムの添加により金属結合転写因子と推定される3つの遺伝子の発現に変化を認めた。これらの遺伝子の欠損株は、細胞外のセシウム濃度に対して高い感受性を示した。故にこれ等の遺伝子を用いた大腸菌のゲノム育種により、セシウムを高濃度に蓄積する大腸菌の作製が期待できる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2003年 
    代表者 : 藤田 藤樹夫; 吉岡 佐知子; 岸本 憲明
     
    昨年度確立した微生物群K-3は14日で重油中の飽和分を60%,芳香族分を34%分解した。このK-3群をPCR-DGGE解析すると4本のDNAバンドが検出され、9種類のコロニーを単離した。16S rDNA塩基配列と生理・生化学的性状から、5株はPseudomonas aeruginosa,2株はOchrobactrum anthropi,2株はClavibacter xyliと同定した。分離株の重油分解率から、K-3群の重油生分解にはP.aeruginosaが中心的な役割を果たしていることを明らかにした。 K-3群は重油中の飽和分を14日で40%分解したが、芳香族分は8%しか分解できなかった。そこで、芳香族分生分解能力の高い微生物群を新たに探索し、14日で50%分解できるNo.22群を確立したPCR-DGGE解析で5本のDNAバンドが出現し、4種類のコロニーを単離した。4株のうち1株だけが芳香族添加培地に生育し7日で芳香族分を23%分解した。この株は16SrDNA塩基配列と生理・生化学的性状からPantoea agglomeransと同定した。しかし、P.agglomeransを芳香族培地に継代培養すると生育と生分解率が低下してきたことから、芳香族分を安定して生分解するためにはP.agglomerans以外にも重要な役割を果たしている株が存在すると考えている。 確立した微生物群は3ヶ月間凍結あるいは凍結乾燥状態で安定して保存することができた。保護剤として用いたグリセロールは、復元した菌群の栄養源となり歯の生育と生分解率を70%まで上昇させた。本研究で確立した微生物群は、重油中の飽和、芳香族分を均一に生分解でき、凍結乾燥状態で長期間保存できることから、生分解樹脂に固定化でき流出重油の環境浄化に役立つ実用的な菌群である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1996年 -1997年 
    代表者 : 内海 龍太郎; 吉岡 佐知子; 田辺 寛之
     
    本研究では単細胞緑藻類のクロミドモナスをモデル生物とし、光合成関連諸酵素の遺伝子発現に関わる情報伝達機構にバクテリア型の情報伝達ストラテジが組み込まれていると仮定し、センサー遺伝子を単離するためにRT-PCRとクラミドモナスゲノムライブラリースクリーニングが行われた。その結果、2種類の遺伝子(CHS1,DHS2と命名した)の単離に成功し、またそれらの相同性検索の結果、原核生物や真核生物を問わず今までに報告されている多くの二成分制御系のセンサー領域と相同性を示した。どの生物種でもセンサードメインに保存される短いモチーフはH、N、G1、F、G2モチーフの五種類が存在するが(Hモチーフはヒスシジン残基の自己リン酸化、G1、G2モチーフはヌクレオチド結合)、本研究でクローニングされた遺伝子のコードするタンパク質において、H、G1モチーフが確認された。これらの事実より、本研究でクローニングされた遺伝子(CHS1とCHS2)はクラミドモナスでは初めてのセンサー遺伝子であることが示された。また、本研究で単離されたCHS1、CHS2遺伝子と真核生物で報告されているSLN1、Nik-1、ETR1、phyC(シロイヌナズナのフィトクローム遺伝子)遺伝子とE.coliのevgS遺伝子とで相同解析を行った結果、CHS1、CHS2遺伝子はバクテリア型二成分制御系におけるセンサー遺伝子ともフィトクローム遺伝子とも相同性を示すことが明らかとなった。また、CHS1遺伝子はSLN1やNik-1とは異なりETR1のようにヒスチジンキナーゼドメインがイントロンにより分断されている構造が確認された。

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