岩間 剛城(イワマ コウキ)

経済学部 経済学科准教授

Last Updated :2024/09/14

■教員コメント

コメント

近世末・近代日本の地方金融史について研究しています。特に、明治期から昭和戦前期にかけての宮城県・福島県の地方銀行・地方信託会社の状況を分析してきました。

■研究者基本情報

学位

  • 博士(経済学)

研究キーワード

  • 農村金融組織   銀行   上塩尻村   永続講   共同性   土地所有制度   村   近世村落社会   家連合   環境共生・制御   自然災害   日英対比研究   市場経済化   割地   家   

現在の研究分野(キーワード)

近世末・近代日本の地方金融史について研究しています。特に、明治期から昭和戦前期にかけての宮城県・福島県の地方銀行・地方信託会社の状況を分析してきました。

研究分野

  • 人文・社会 / 経済史

■経歴

経歴

  • 2011年  近畿大学経済学部講師

■研究活動情報

受賞

  • 2007年 経営史学会学会賞
     
    受賞者: 岩間剛城

MISC

  • 書評 粕谷誠著『戦前日本のユニバーサルバンク-財閥系銀行と金融市場』
    岩間剛城 経営史学 57 (3) 46 -49 2022年12月
  • 書評 高柳友彦著『温泉の経済史-近代日本の資源管理と地域経済-』
    岩間剛城 社会経済史学 88 (3) 87 -90 2022年11月
  • 書評 荒木田岳著『村の日本近代史』
    岩間剛城 村落社会研究ジャーナル 29 (1) 15 -16 2022年10月
  • 第六章 家・村・同族 補論 本宿の再開発について
    岩間剛城 長谷部弘・高橋基泰・山内太編『近世日本における市場経済化と共同性-近世上田領上塩尻村の総合研究Ⅱ-』刀水書房 622 -629 2022年03月
  • 第六章 家・村・同族 第九節 小祝マケ・滝澤マケ・その他のマケ
    岩間剛城 長谷部弘・高橋基泰・山内太編『近世日本における市場経済化と共同性-近世上田領上塩尻村の総合研究Ⅱ-』刀水書房 612 -621 2022年03月
  • 第六章 家・村・同族 第六節 馬場マケ
    岩間剛城 長谷部弘・高橋基泰・山内太編『近世日本における市場経済化と共同性-近世上田領上塩尻村の総合研究Ⅱ-』刀水書房 543 -567 2022年03月
  • 第四章 市場経済化と金融組織-講・無尽・永続講-
    岩間剛城 長谷部弘・高橋基泰・山内太編『近世日本における市場経済化と共同性-近世上田領上塩尻村の総合研究Ⅱ-』刀水書房 295 -382 2022年03月
  • 信州上田藩上塩尻村堅磐講の一考察
    岩間剛城 研究年報経済学 78 (1) 73 -93 2021年12月
  • 書評 秋田銀行経営企画部編著「秋田銀行140年のあゆみ」
    岩間剛城 地方金融史研究 (52) 30 -33 2021年06月
  • 書評 小島庸平著「大恐慌期における日本農村社会の再編成 労働・金融・土地とセイフティネット」
    岩間剛城 地方金融史研究 (52) 23 -29 2021年06月
  • 書評 中西聡著『資産家資本主義の生成-近代日本の資本市場と金融』
    岩間剛城 歴史と経済 (249) 44 -46 2020年10月
  • 福島県 東邦銀行と須藤仁郎-経営改革を進め、福島県全域で親しまれる銀行に
    岩間剛城 伊藤正直・佐藤政則・杉山和雄編著『戦後日本の地域金融 バンカーたちの挑戦』日本経済評論社 38 -46 2019年05月
  • 岩手県 東北銀行と斎藤克郎-戦後における地方銀行新設の第一号
    岩間剛城 伊藤正直・佐藤政則・杉山和雄編著『戦後日本の地域金融 バンカーたちの挑戦』日本経済評論社 21 -27 2019年05月
  • 秋田県 羽後銀行(北都銀行)と塩田団平-銀行家・地主・政治家として地域経済に貢献
    岩間剛城 伊藤正直・佐藤政則・杉山和雄編著『戦後日本の地域金融 バンカーたちの挑戦』日本経済評論社 14 -20 2019年05月
  • 書評 波形昭一著『植民地期台湾の銀行家・木村匡』
    岩間剛城 金融経済研究 (41) 84 -86 2018年12月
  • 市場取引と村落的共同性
    岩間剛城 コミュニティ事典 60 -61 2017年06月
  • 金融の世界のコミュニティ-講・無尽・金融市場
    岩間剛城 コミュニティ事典 58 -59 2017年06月
  • 柳田國男における村落的コミュニティ
    岩間剛城 コミュニティ事典 46 -47 2017年06月
  • 信州上田藩上塩尻村直毘講の一考察
    岩間剛城 研究年報経済学 75 (3・4) 71 -91 2017年03月
  • 岩間剛城 比較家族史研究 30 (30) 68 -86 2016年03月 [査読有り]
  • 史学・経済史学の研究動向
    岩間剛城 年報村落社会研究 (50) 266 -280 2014年10月

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 高橋 基泰; 岩間 剛城; 長谷部 弘; 張 テイテイ
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2025年03月 
    代表者 : 中西 聡; 佐藤 政則; 今城 徹; 邉 英治; 新井 大輔; 内藤 隆夫; つる見 誠良; 金城 亜紀; 早川 大介; 岩間 剛城; 落合 功; 小島 庸平; 田中 光
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2023年03月 
    代表者 : 岩間 剛城
     
    令和3年度においては、戦前期の日本国内における有力な蚕糸業地帯が存在した、長野県下で設立経営された地域金融組織に関連する、データの入力作業を引き続き行った。 平成30年度・令和元年度に長野県で行った資料調査により、確認できた群小地方銀行の営業報告書などに関する情報を元にした、データの入力作業を継続して行った。 またこれまでに購入をした、長野県下で設立経営されていた複数の群小地方銀行に関する、明治期の営業報告書および関連資料から得られた群小地方銀行に関する情報を元にした、データの入力作業についても、継続して行った。 さらに、入力したデータの一部を手がかりにして、オンラインで参加可能であった学会部会で研究発表を行った。地方金融史・地域経済史研究に関連する、複数のオンライン研究会にも出席した。戦前日本の地域金融組織を歴史的に検討するのに当たって、地方金融史・地域経済史の研究者によって現時点で展開されている分析手法や研究上の論点を、積極的に把握する事を目指した。 上記の学会部会での発表・研究会へのオンラインでの出席を通じて得られた情報・知見を参考にしつつ、主に営業報告書から得られた情報を手がかりにして、戦前期の長野県下において設立経営された群小地方銀行に関連する、データの入力を前年度に継続して行った。このデータ入力作業は、有力地方銀行の検討にとどまらずに、より小規模な地域金融組織の設立・経営の実態を明らかにする事により、戦前期の日本における金融の状況を、より歴史的・総合的に把握する事を目指すものである。また、本研究の今後のさらなる研究成果発表のために、必要不可欠な作業である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 高橋 基泰; 岩間 剛城; 長谷部 弘; 山内 太
     
    本年度は、前年度の諸作業を踏まえて、日本およびイギリスにおける近世地方信用関係網形成についての研究成果の一部として国際学会で報告(2019年9月、国際学会セッション報告フランス・パリ大学、2019IRHC International Rural Hisotory Conference 国際農村史学会「英国沼沢地縁り地域ケンブリッジ州ウィリンガム教区の複合生業・家族 The communal system, families and the ways people there earned a living in a fen-edged parish, Willingham, Cambs., England」)し、また市場経済化への村落社会の対応を地域小口金融の形成史として対比分析する過程で、その形成プロセスが生みだす諸現象を見出した(文献1:拙稿「日英村落史的対比研究方法試論:世代継承と家屋敷分布」『愛媛経済論集』、38/2・3、2019年)。さらに昨年度の史料実地調査で発見した藤本蚕業歴史館 (上田市上塩尻)所蔵の伊勢暦の書き込み情報分析を完成させた(文献2:拙稿「資料 旧上田藩上塩尻村伊勢暦書き込み2」『国際比較研究』 第16号、2020 年)。この分析データを活用し、日英の市場経済形成期における地域金融組織についての対比により、近代的金融制度が登場する以前の特性を明らかにした(文献3: 拙稿「地方信用関係網形成史のための日英対比研究試論」『信託研究奨励金成果論文集』40、2019年)。さらに、農事暦の観点から、市場経済化の中での日英村落コミュニティの対応を時系列に実証した論考もこの伊勢暦データがあればこそ可能となった(文献4:拙稿「農事暦を用いた市場経済形成期日英村落対比研究」『愛媛経済論集』、39/2・3、2020年)。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 岩間 剛城
     
    本研究では、主に信濃国小県郡上塩尻村に関する古文書調査を実施した。そして、近世末・近代日本における共同性と地域金融についての考察を行った。 上塩尻村では、長期継続的な金融組織である永続講が結成されていた。永続講の構成員は、上塩尻村に在住する蚕種商人が中心であった。永続舎は、1880年に塩尻銀行に再編された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 長谷部 弘; 山内 太; 佐藤 康行; 高橋 基泰; 山内 太; 藤井 勝; 岩間 剛城
     
    本研究では、市場経済形成期の「村落共同体」の構造と機能を解明するため、日本の19世紀農村(旧上塩尻村)の事例から村落的共同性の三層機能モデルを作成し、これを比較基準として、インドネシア、バリ州ブレレン県サワン区スクンプル村の実態調査を実施した。インタビュー、データ・文献調査、村内居住世帯(250余)の悉皆アンケート調査により、1)当村のアダットやスバックを含む典型的なバリ村落的構造、2)近年の市場経済化(商業作物生産・観光業)による各種共同性機能の急速な解体再編、3)村外に広がる地域的共同組織、4)日本村落との異同等を明らかにし、現地で研究成果報告会(ガネーシャ大学共催)を実施した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 高橋 基泰; 平井 晶子; 村山 聡; モリス マーティン; 長谷部 弘; 村山 良之; 山内 太; 平井 進; 佐藤 睦朗; 岩間 剛城
     
    本研究計画は総体として、日本独自の歴史的存在である「家」が、欧州社会においても家族史の諸研究成果を活用し、生業の構造(家業・家産)すなわち「家計」に焦点をあてた実証的比較で理解可能となることを見出した。蔵開けにより発見された新史料データ分析を進めた結果、日本の長野県旧上田藩上塩尻村における「家計」形成が主要同族各家系の始まりとともに18世紀中葉であること、蚕種業の発展による経済的基盤がそれを可能としたことを証拠づけた。商品経済の進展を背景に欧州の家族・世帯では地域毎の偏差はありながらも消費経済の具体的変化が時系列上でたどりやすいが、家計の形成という点では日本の事例の方がより明確に現れる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2014年03月 
    代表者 : 山内 太; 長谷部 弘; 高橋 基泰; 佐藤 康行; 村山 良之; 岩間 剛城
     
    本研究は、市場経済化の展開の中で、近世後期村落社会における土地所有・利用の地域的独自性を明らかにするとともに、その同質性をも検討することを課題としていた。本研究期間内において、特に真宗上田藩神塩尻村と越後国西蒲原郡中郷屋村の土地利用について詳細に検討することができた。そこからは、自然環境や支配・統治構造、生業活動、市場経済化の進展度の違いにより、異なる、その地域独特の土地利用が行われていたこと。またそれにもかかわらず、近世社会特有の土地所有・利用に関する処理がなされ、その点において類似性を有していたことも明らかとなった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 岩間 剛城
     
    本研究は、市場経済の歴史的な形成過程において、近世日本の農村社会における地方金融組織がもっていた構造を実証的に明らかにしようとしたのである。主な調査対象地である信濃国小県郡上塩尻村(現長野県上田市)において、永続講という長期継続的な金融組織が、市場経済化に対応しつつ形成されていた事実を確認しえた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 高橋 基泰; 平井 晶子; 高木 正朗; 國方 敬司; 米山 秀; 村山 聡; モリス マーティン; 長谷部 弘; 村山 良之; 山内 太; 平井 進; 花田 洋一郎; 佐藤 睦朗; 岩間 剛城
     
    本研究は、日欧各国地域において市場経済形成期に顕在化する家の存在を、より実証的に明らかにすることを目的とする。独自の歴史的存在である家業・家産・家名の継承をおこなう日本の「イエ」を基点に、家の普遍的要素である直系家族・農業経営組織体・住居を準拠枠として、南仏ピレネー地域における文字通りの「家」の発見に始まり、中欧(ドイツ北部)および北欧(フィンランド)でも日本の「イエ」に匹敵する存在(「大きい家 Grand House」)を実証した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 高橋 基泰; 村山 良之; 山内 太; モリス マーティン; 長谷部 弘; 岩間 剛城
     
    本研究は、近世期日英社会における市場経済形成期労働組織および労働力市場の実態解明のため、地域空間内部の労働力移動ネットワーク論を歴史的実証研究として試み、とくに英国では奉公人の系譜関係についてケンブリッジ州規模でのデータベース化を進めた。日本では主要研究対象地である上塩尻村(長野県)の両隣村秋和および下塩尻で、新たに大量の区有文書および私家文書を発見し、系譜関係に沿った近距離労働力移動および労働力市場形成過程を照射する史料を得た。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2009年 
    代表者 : 高橋 基泰; 村山 良之; 長谷部 弘; 山内 太; 岩間 剛城
     
    本研究では、近世期の「環境共生型の市場経済化」について、英国(ケンブリッジ州)と日本(信州上田小県郡)の村落社会を事例に、日常的生業活動の構造変化と非日常的自然災害への対応変化を総合的に分析する。その結果、ダイナミックな市場経済の展開に対し日英の村落諸経済社会組織は共通して堅固で適応的な対応を示した。他方、凶作・洪水は深刻に影響し、村民にはやはり「飢饉」「災害」であり、彼らだけでは処理できない広域の問題での藩・政府の対応を明らかにしている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2009年 
    代表者 : 山内 太; 長谷部 弘; 高橋 基泰; 佐藤 康行; 村山 良之; 岩間 剛城
     
    本研究は、近世村落社会における農民的土地所有の性格について、特に新潟県の割地制度を素材としながら、実証的に明らかにしようとしたものである。旧上塩尻村(長野県上田市)の事例研究をベースとして、旧中郷屋村等新潟県蒲原平野に位置する、かつて割地を行っていた村落の資料調査を行い(継続中)、共同体的な土地所有制度であると見なされてきた割地が、この地域の自然環境、並びに村落構造と密接な関連をもちながら行われていたという事実を明らかにしつつある。

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