柳 雅也(ヤナギ マサヤ)

医学科准教授

Last Updated :2026/03/13

■教員コメント

コメント

統合失調症の生物学的研究

■研究者基本情報

学位

  • 医学博士(2005年 神戸大学)

研究キーワード

  • 統合失調症   死後脳   遺伝子   多型   グルタミン酸作動性ニューロン   マイクロアレイ   神経内分泌   生物学   遺伝子多型   扁桃体   神経画像   遺伝子発現   認知機能   自殺   

現在の研究分野(キーワード)

統合失調症の生物学的研究

研究分野

  • ライフサイエンス / 精神神経科学

■経歴

経歴

  • 2023年04月 - 現在  近畿大学医学部准教授
  • 2014年  近畿大学医学部講師
  • 2013年  近畿大学医学部医学部講師
  • 2007年  University of Texas Southwestern Medical CenterPostdoctral Researcher
  • 2005年  神戸大学医学部助教

学歴

  • 2001年04月 - 2005年03月   神戸大学   大学院   医学研究科
  • 1992年04月 - 1998年03月   神戸大学   医学部

委員歴

  • 2016年 - 現在   日本生物学的精神医学会評議員
  • 2018年 - 2025年   大阪府精神医療審査会委員

■研究活動情報

受賞

  • 2015年 先進医薬研究振興財団 精神薬療研究助成
  • 2006年 日本臨床精神神経学会 海外研修員

論文

MISC

書籍等出版物

  • エスシタロプラムのすべて
    柳雅也; 白川治 (担当:分担執筆範囲:2-1.うつ病と不安症におけるシグナル伝達と5-HT受容体機能と選択性)先端医学社 2016年01月
  • 脳科学辞典
    柳 雅也; 辻井 農亜; 白川 治 (担当:分担執筆範囲:衝動制御障害)日本神経科学学会 2015年03月
  • 脳科学辞典
    柳 雅也; 辻井 農亜; 白川 治 (担当:分担執筆範囲:自殺)日本神経科学学会 2014年10月
  • デュロキセチンのすべて
    柳雅也; 辻井農亜; 切目栄司; 白川治 (担当:分担執筆範囲:4-7.他の抗うつ薬からデュロキセチンへの切り替えとそのポイント)先端医学社 2014年07月

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年06月 -2028年03月 
    代表者 : 柳 雅也
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2026年03月 
    代表者 : 柳 雅也; 橋本 衛; 石井 一成; 難波 寿明
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2022年04月 -2026年03月 
    代表者 : 柳 雅也; 橋本 衛; 石井 一成; 難波 寿明
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 柳 雅也; 白川 治; 細見 史治; 川久保 善宏
     
    ガンマオシレーションの指標を同定することを目的に、聴性定常反応(auditory steady-state response;ASSR)を利用して、統合失調症患者および健常者の前頭葉におけるガンマオシレーションを測定している。聴性定常反応とは、研究参加者に一定周期のリズム音を聞いてもらい、音刺激に同期した脳反応を脳波計で測定することによって、音刺激に反応する脳のわずかな反応を加算平均により測定するものである。これまでの聴性定常反応を用いた研究では、ガンマ帯域である40Hzや80Hzの周期音刺激により、統合失調症の前頭葉でガンマオシレーションの振幅(power)や位相同期(phase locking)が減少すると報告されている。本研究では昨年度に引き続き、聴性定常反応を用いたガンマオシレーションの測定を継続し、研究参加者から血液サンプルの取得を継続している。統合失調症患者におけるガンマオシレーションの計測では、これまでの報告と一致して、統合失調症の前頭葉では、40Hzの調整定常反応においてガンマオシレーションに減少がみられることが確認できている。さらに現在、統合失調症におけるガンマオシレーションの減少をよりシステマティックに定量できる手法を検証しており、バイオマーカーとしての開発を目指している。なお、本研究は近畿大学医学部倫理員会で承認された研究であり、研究参加者には書面を用いて説明し、同意を得たうえで研究協力を得ている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 白川 治; 辻井 農亜; 柳 雅也
     
    うつ病ならびに双極性障害における特に自殺傾性に着目して、近赤外線スペクトロスコピィを用いて、客観的評価を試みた。自殺企図歴のあるうつ病患者では、左中心前回で賦活反応性の低下がみられた。また、左下前頭回の賦活反応性は衝動性と、また右中前頭回の賦活反応性は絶望感ならびに攻撃性と負の相関を示した。自殺企図歴のある双極性障害患者では、前頭側頭部において、賦活反応性の低下が見られた。また、双極性障害患者における現在の自殺リスクが高さは、前頭前野における賦活反応性の遅延と相関がみられた。双極性障害では、抑制制御と関連する課題において右上側頭回における賦活反応性の特徴的な低下がみられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 柳 雅也; Tamminga Carol A.; 白川 治
     
    当該研究により、定型抗精神病薬であるハロペリドールと非定型抗精神病薬であるリスペリドンでは、前頭葉におけるKv3.1およびKv3.2の発現量に異なった影響をもたらすことが判明した。すなわち、Kv3.1タンパクはハロペリドール、リスペリドンの長期投与を受けたラットの前頭葉においてともに発現量の増加をもたらすが、Kv3.2タンパクは同部位においてハロペリドールの投与によって増加する一方、リスペリドンの投与では減少を生じる。また、小脳においてもKv3.2タンパクは同様に変化したが、海馬や視床、線条体においては変化をみとめなかった。以上の結果を精神神経学会学術総会にて報告した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 白川 治; 辻井 農亜; 切目 栄司; 柳 雅也
     
    気分障害(双極性障害、うつ病)におけるリチウム反応性、自殺傾性を、近赤外性スペクトロスコピィを用いた脳機能評価と様々な臨床評価により検討した。リチウム反応性については症例不足もあり結果を公表するまでには至っていないが、自殺傾性については、1)うつ病における自他覚症状乖離と自殺傾性および脳機能との関連、2)メランコリー型うつ病と非メランコリー型うつ病の脳機能の差異、3)双極性障害の他覚的抑うつ症状と脳機能との関連などを報告した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 柳 雅也
     
    DNA chip解析により、13qに位置し、転写因子をコードするKLF5遺伝子の発現量が、統合失調症死後脳前頭前野においてコントロール群よりも減少していることを見出した。さらに、その結果に基づき、378名の健常者および328名の統合失調症患者の血液サンプルを用いてKLF5遺伝子と統合失調症との相関研究をおこなったころ、KLF5遺伝子プロモーター上のSNPと統合失調症との有意な相関をみとめた。また、その相関をみとめた-1593T/C SNPについて統合失調症死後脳における発現量を検討したところ、-1593T/C SNPはKLF5遺伝子の発現量に影響を及ぼしていることを見出した。さらに統合失調症の血液サンプルを用いた遺伝子配列解析をおこなったところ、一つの一塩基変異はコントロール群においてはみられず、統合失調症においてのみみられた。 さらにKLF5遺伝子の脳における発現分布について免疫組織学的な検討をおこなったところ、グルタミン酸ニューロンに多く発現していることを見出した。これまでにKLF5遺伝子は、MAPキナーゼカスケートに位置することが報告されており、MAPキナーゼカスケードは脳においてはシナプス可塑性に重要であることが知られている。これらのことは、KLF5遺伝子がグルタミン酸ニューロンのシナプス可塑性にかかわる可能性を示している。本研究において、KLF5遺伝子が統合失調症と相関したことは、統合失調症においてはグルタミン酸神経伝達に障害があるのではないかというグルタミン酸神経伝達仮説を支持するものであり、その障害にKLF5遺伝子が関わっていることを示唆するものである。以上の結果は、現在欧文雑誌に掲載予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2005年 -2007年 
    代表者 : 白川 治; 前田 潔; 西口 直希; 柳 雅也; 上野 易弘; 主田 英之
     
    1、主に寛解期にある気分障害患者(解析対象76名)で、致死的な自殺企図歴の有無を指標にした自殺傾性と関連する臨床評価、心理評価を検討した。自殺傾性と関連した項目として、(1)抑うつよりも絶望感、(2)40歳以下での攻撃性、(3)神経症傾向、などを同定した。死生観と自殺傾性との関連は否定的であった。 2、自殺者脳扁桃体においてmRNA発現のプロファイリングを行い、減少が顕著であった遺伝子を21個、増加が顕著であった遺伝子を9個同定した。自殺者で増加が顕著であった遺伝子のうち14-3-3εについて複数の多型を用いて相関研究を行い、自殺と有意な相関を見出したが、減少がみられた遺伝子における多型と自殺との相関を見出すことはできなかった。 3、視床下部-下垂体-副腎皮質系(HPA系)に影響与える機能的遺伝子多型として、OPRM1Asn40Asp、ACE I/D多型、ADEA2AC-1291G多型などで自殺との有意な相関を見出した。 4、fMRIにおける神経心理学的課題として、(1)情動を伴う概念単語を刺激とした課題を作成し、「陰性の情動単語」認知時には「中性の情動単語」認知時に比べ、扁桃体や後部帯状回に強い賦活傾向が示された。(2)過去のnegative episode想起」「過去のpositive episode想起」「将来のnegative episode想像」「将来のpositive episode想像」からなる課題を作成し,前頭葉内側、右背外側前頭前野、後部帯状回などの賦活傾向を認めた。

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