瀬口 泰弘 (セグチ ヤスヒロ)

  • 理工学部 応用化学科 准教授
Last Updated :2024/04/25

コミュニケーション情報 byコメンテータガイド

  • コメント

    物理/化学気相堆積法によって形成されるナノワイヤ、ナノロッド配列等、種々のナノ構造体に興味をもって研究に取り組んでいます。

研究者情報

学位

  • 博士(理学)(大阪大学)

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J-Global ID

研究キーワード

  • 薄膜   ナノ構造   表面・界面   

現在の研究分野(キーワード)

    物理/化学気相堆積法によって形成されるナノワイヤ、ナノロッド配列等、種々のナノ構造体に興味をもって研究に取り組んでいます。

研究分野

  • ナノテク・材料 / 金属材料物性 / 薄膜物性

学歴

  • 1981年04月 - 1984年03月   京都大学大学院   理学研究科
  •         - 1984年   京都大学   Graduate School, Division of Natural Science   Chemistry
  • 1977年04月 - 1981年03月   京都大学   理学部
  •         - 1981年   京都大学   Faculty of Science

所属学協会

  • 日本表面真空学会   応用物理学会   日本金属学会   日本物理学会   

研究活動情報

論文

  • Seguchi, Yasuhiro; Soejima, Tetsuro
    Vacuum 144 53 - 62 2017年10月 [査読有り]
     
    One-dimensional growth of copper (Cu) is observed when Cu is deposited on cuprous iodide (CuI) films at elevated temperatures by thermal evaporation in high vacuum. The morphology, crystallinity, and chemical composition were examined for the samples using scanning electron microscopy, transmission electron microscopy, X-ray diffraction, energy-dispersive X-ray spectroscopy, and X-ray photoelectron spectroscopy. Straight single-crystalline Cu nanowires can be formed on polycrystalline CuI films at 200 degrees C. Anisotropic growth of Cu in one-dimension was promoted by enhancing grain growth and continuity of CuI films. At a lower temperature of 100 degrees C, fuzzy branching nanowires were grown on the surface of CuI films, enabling to simply fabricate a self-supporting, highly porous film of Cu. It is revealed that a Cul film serves as a functional substrate to synthesize nanostructured Cu at low temperatures. Possible growth processes are proposed to explain the observed morphology evolution of Cu with respect to synthesis conditions. The characterization of water wettability showed that the hydrophobicity was remarkably enhanced due to the formation of nanostructured Cu on the CuI films. (c) 2017 Elsevier Ltd. All rights reserved.

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1998年 -1999年 
    代表者 : 鈴木 孝夫; 瀬口 泰弘; 池田 隆介; 山田 耕作
     
    典型的な二次元超伝導体で磁場中での軌道運動を凍結した平行磁場中で超伝導と電子局在の競合に対するスピン常磁性の効果を調べ、以下の結果を得た。 (1)定常磁場中での超伝導抵抗転移の温度変化-2nm程度の膜厚のAu_<0.5>Ge_<0.5>合金薄膜超伝導体の抵抗転移は膜面に平行に定常磁場を印加すると抵抗値の減少が観測され、この状態を磁場増強超伝導と呼ぶ。Au_xGe_<1-x>(x=0.3,0.7)の組成の薄膜では磁場増強超伝導は観測されない。 (2)渦糸対(KT)転移と渦糸ガラス転移-H_⊥中での抵抗転移-非晶質AuGe合金薄膜では渦糸のピン止め力が非常に弱く、垂直磁場(H_⊥)による残留磁場の補償だけでは典型的なKT転移は観測されない。T/Tco>0.7の温度範囲ではH_⊥=0から直線的に抵抗が増加し、その温度変化は熱励起型で渦糸のガラス転移は観測されない。これは典型的な二次元渦糸系では相転移は存在しないことを示している。 (3)臨界温度の上昇と局在効果-H_〓中での抵抗転移-H_〓磁場で磁力線のひずみによる垂直成分の発生を補償しながら抵抗転移を測定した。0.4Kから40Kまでの温度範囲でのH_〓中での抵抗の温度変化と合わせてスケーリングの手法で解析し、磁場増強超伝導と局在による抵抗を分離した。その結果、平行磁場のもとでの局在による磁気抵抗は低磁場では負の値を示し、高磁場ではスピン常磁性効果による正の電気抵抗を示す。磁場変化の結果は(1)の定常磁場中での温度変化から算出された臨界温度の上昇と一致した。 (4)抵抗転移の変動磁場依存性-磁場掃引、および磁場変調に対するAuGe合金薄膜の抵抗転移は(2)で観測された現象のため、定常磁場の結果から期待される磁場依存性と符合しない。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1993年 -1995年 
    代表者 : 鈴木 孝夫; 瀬口 泰弘; 泉 邦英; 山田 耕作; 水崎 隆雄; 大見 哲巨
     
    1。装置の開発。 クライオポンプによる超高真空蒸着装置、および、3He冷凍機は現在稼働中であるが、3He-4He希釈冷凍機には稼働を開始したが新たに真空漏れが発見され、現在修理中である。 2。Au-Ge薄膜超伝導体。 Au-Ge超伝導体における"磁場による臨界温度の上昇"が境界条件の設定によっては出現しないことが明らかにされた。実験的には、臨界磁場の温度変化に局在が関与していると思われるlog(T)に関した項を見いだし、よく実験を再現することを見いだした。今後、速やか希釈冷凍機の修理を終わり、電子局在と超伝導に体する対破壊の競合に関する実験を推進し、超伝導-非金属転移との関係の解明が不可欠になってきている。現在は、これまでの研究方式に改善を行い、斜め蒸着膜を計算機によって50ミクロンまで制御されたパターン成形によって疑似的に膜厚依存性を連続的にサンプリングし超伝導-非金属転移の研究を進めている。 3。電子回折による界面の観察。 これまでの実験では、透過電子顕微鏡によって界面の観察を進めてきたが新たに設置された反射型電子回折による超項真空中での実験によって蒸着中にすでに反応が進んでいることが観察された。 4。理論的研究。 磁場中の電子の軌道運動に有限サイズにもとずく境界条件を架しても臨界温度の磁場による上昇は起こらないことを明らかにしてきた。実験的には、電子局在との関係が重要なカギになると思われる。したがって、これまでの弱局在の理論を根本的に見直し金属-非金属転移近傍ので超伝導理論の手法を確立し、磁場による臨界温度の上昇の可能性探索しなければならない。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1993年 -1993年 
    代表者 : 坪井 猛文; 鈴木 孝夫; 瀬口 泰弘
     
    金属/半導体積層構造のキャラクタリゼーションを行うために、現有のオージェ電子分光分析装置に、抵抗加熱式真空蒸着装置を取付け、半導体(Ge)/金属(Au,Cu)/半導体(Ge)積層構造膜形成過程における表面を、オージェ電子分光法によりその場分析が可能な装置を製作した。これを用いて、AuとGeとの積層界面の組成急峻性が、試料作製時の積層順により全く異なることを確認した。この現象の表面エネルギーに基づく物理化学的検討は、現在進行中である。 このナノ構造積層膜における電子輸送現象を調べるために、電気抵抗およびホール係数の測定をディジタルマルチメータのマイコン制御により行う装置を製作した。 また、電子輸送現象測定用薄膜試料の微細加工のための描画装置を、マイクロポジショナーをマイコン制御することにより製作した。 以上により、現在、ナノ構造薄膜の室温における電子輸送現象が測定可能となったが、さらにこれを室温から液体窒素温度までに測定温度範囲を拡張するための温度制御装置を製作中である。 また、積層構造に用いられた非晶質Ge薄膜の安定性を見るため、高温における電気抵抗の温度変化を測定し、結晶化の起こる温度を測定した。Auを挟んだGe膜では、その結晶化が、Auがない時に比べて200〜300℃も低い温度で起こることが分かった。この過程を電子顕微鏡内において観察し、Geの結晶化におけるAuの役割を解明するために、現在、加熱用試料ホルダーを準備中である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1993年 -1993年 
    代表者 : 瀬口 泰弘
     
    1.Au-Ge薄膜 AuとGeの原子濃度がほぼ等しいAu-Ge合金膜(膜厚2-7nm)を作製し、超伝導臨界磁場の温度依存性を測定した結果、膜厚の減少とともに、GL理論から予想される温度依存性からはずれ、Gu/Au/Ge積層膜でみられたような平行磁場印加による臨界温度の増大が観測された。平行臨界磁場の温度依存性が、Kogan-Nakagawaによる理論を改良した対数項を含む式でうまく表されることを見いだした。この対数項は、スピン軌道散乱の大きい2次元超伝導体における電子局在の効果に起因するものと考えられる。 2.Cu-Ge薄膜 Au-Ge以外の系での磁場増強超伝導の探索の試みとして、Cu-Ge系薄膜を作製し、その超伝導特性を調べた。Cu-Ge合金膜ではAu-Ge系に比べて臨界温度が低く、約60at%Cuの組成で最大(〜0.7K)となり、5nmより薄い試料では0.5K以下に低下した。この系での磁場増強超伝導の探索のためには、さらに、希釈冷凍機の温度域での実験が必要である。 3.キャラクタリゼーション 抵抗および電子回折の測定結果から、Au/Ge薄膜における超伝導はAu-Ge合金層の存在によるものと推測される。また、X線光電子分光によるAu/Ge系薄膜の深さ方向プロファイルには、AuとGeの積層順序の違いにより、界面付近の濃度分布に大きな相違がみられて興味深く、今後、現有のオージェ電子分光・高速電子回折装置によるその場分析も行って、非晶質Ge上に形成される極めて薄い金属層のキャラクタリゼーションを進めていく予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1991年 -1991年 
    代表者 : 瀬口 泰弘
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1986年 -1986年 
    代表者 : 坪井 猛文; 鈴木 孝夫; 瀬口 泰弘
     
    1.極薄基板の熱たわみ測定装置の製作 Ni箔(厚み30um,長さ30mm,幅5mm)の一端を片持梁に固定し、他端に薄い鏡を取り付けた。この鏡にレーザー光を当て、反射光のふれより基板のたわみ量を測定する装置を製作した。基板温度は300℃まで可変で、たわみの温度変化を±0.1μmの誤差で測定することができた。 2.In薄膜の作成とその粒構造の観察 Ni箔上に蒸着したIn薄膜の粒構造を電子顕微鏡で観察し、円板状の粒子より成ることを確かめると共に、膜厚と粒径との関係を求めた。また、これらの粒径は、200℃以下においてはIn粒子の融解によっても殆んど変化しないことを見出した。 3.In粒状薄膜の融点測定 In薄膜を蒸着したNi箔の温度を変えながらそのたわみ量を測定し、In粒子の融解によるたわみの温度変化の屈折点より、In粒子の融点を求めた。In粒子の融点は、膜厚700【A!゜】(粒径3000【A!゜】)以下でバルクの融点より下がりはじめ、膜厚100【A!゜】(粒径500【A!゜】)でバルクとの差は40℃となり、大きい融点降下を観測した。また、In粒子の凝固は広い温度範囲で徐々に起こり、この融解凝固履歴は、粒径が小さい程著しくなった。 4.今後の研究の展開 薄膜試料内の温度分布(±5℃)を改良し、融点の測定精度の向上を図る。反射光位置検出器のドリフト(±5μm/hr)を抑え、融点測定可能な膜厚の下限を広げると共に、粒子の液体および固体状態における表面張力を推定することを目指す。さらに、種々の金属と基板との組合わせについて表面張力を測定し、金属とマトリックスとの相互作用が金属微粒子の融解に及ぼす影響を明らかにする。
  • Structural and Physical Properties of Nanomaterials

担当経験のある科目

  • エネルギー工学,化学数学,ナノテクノロジー,基礎物理学および演習,物理学実験,物理学概論および演習Ⅰ,固体物性論近畿大学

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