日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2007年 -2009年
代表者 : 大城 直樹; 竹中 均; 関戸 明子; 島津 俊之; 遠城 明雄; 中島 弘二; 荒山 正彦; 宮田 眞治; 前川 修; 福田 珠己; 加藤 政洋; 森 正人; 茶谷 直人
本研究では,「郷土」という表象が,いかにして近代の日本において受容ないしは導入され,国民の地理的想像力のなかで確固とした実在物として自明化されていったのか,さらに「郷土」表象をめぐる実践が,どのようなかたちで展開していったのか,これらの主題について検討を行った。その結果,文部省における郷土表象の近代的制度化が明らかにされ,郷土教育の実践においてどのようなカリキュラムでどのような教材が使用されていたか,また他の郷土関連のイベントや博物館等の施設の設置・普及,また民芸運動やツーリズムの展開などとどのように連関していたのか,さらには市民共同体での表象の位相など,多角的な局面から明らかにすることができた。