看護学生による国際英語協同学習の効果的運営に関する研究
日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2006年04月 -2008年03月
複数の国の看護学生をインターネット上で内容べースのプロジェクトでつないで英語学習の環境を作り出す試みに関し,それを言語学習プログラムとして充実した実践にするための運営のあり方について研究した。個別の作業として,(1)その言語学習上のメリットの特定と,(2)各国の教員間の協調を中心とする実践上の知見の蓄積,(3)学習者言語の分析を行った。(1)言語学習上のメリットに関し,正確さ(文法理解の確実さ)と流暢さ(一定時間内の言語産出量として測定)について学習者の伸びを測定した。その結果,正確さ及び流暢さ両方に伸びが見られたが,文法テストの平均値の伸び(t(98)=-1.99,p=.049)よりも,流暢さテストの平均値の伸び(t(98)=-6.85,ρ<.001)が大きいことが観察された。アンケートの回答での学習者の主観的評価もこの観察を裏付けるものだった。(2)教員間の協調に関しては,客観的条件をどのように乗り越えられるかが課題だった。実際には,ある国の担当者が体調を崩したり,ある国では